さとうきび栽培講習会では農家が耳を傾けた =伊良部公民館

増産に向け栽培講習 伊良部地区さとうきび生産組合 土づくり、品種特徴など説明

 伊良部地区さとうきび生産組合(仲地正彦組合長)の2024年度「さとうきび栽培講習会」が14日、伊良部公民館大ホールで行われた。県農業改良普及課などが増産に向けた土づくりの大切さや品種の特徴と優良種苗の確保、かん水の効果、農薬の使い方などについて説明した。会場では参加した農家が熱心に耳を傾けた。
 仲地組合長があいさつしたあと土づくりの目的から講習が始まった。
 同課職員は土づくりでは良い土の条件は▽保水力が大きい▽空気含が高い▽養分の保持力▽土層が深くて柔らかい▽排水が良い―ことを挙げた。土壌の役割はさとうきびを倒れないように支え、必要とする水と酸素を根から供給すると説明し、「良いさとうきびを作るには根の活動を助ける土づくりが必要」と強調した。
 保水力や通気性、保肥力のある土づくりでは植物性、牛糞の堆肥や有機物を入れることも勧めた。
 伊良部島や宮古島全体で多く栽培されている農林27号は春植え、夏植え、株出しの植付けを勧め、特長は「早期高糖性で中太茎のため全作型で増収しやすい」と説明した。注意点は折損被害が著しく、収穫期に亀裂が発生しやすいと話した。
 農林21号の特徴は「風折抵抗性、耐干ばつ性に優れており、潮風害後の収穫でも産糖量が安定多数。葉焼病や黒穂病などに抵抗性がある」と説明した。
 このほか第一農薬が除草剤の種類と特徴、琉球産経が土壌改良剤(センコル水和剤)、県農業共済組合宮古支所がさとうきび共済と収入保険制度、市農政課が補助事業について説明した。

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