宮古地区初荷式に参加した生産農家や関係者ら =JAおきなわ宮古地区農産物集出荷施設

野菜の高値販売祈願 農家ら期待込め初荷式

 宮古地区野菜・果樹生産出荷連絡協議会(上地宏明会長)の2024年初荷式が5日、JAおきなわ宮古地区農産物集出荷施設で行われた。生産農家をはじめ関係者がゴーヤー、カボチャ、トウガン、サヤインゲン、メロンの計14・4㌧の初荷を祝うとともに冬春期野菜の高値販売を祈願した。23年度(23年4月~24年3月)は野菜と果樹で2418㌧、販売額9億5千万円を計画して取り組んでいる。
 この日はゴーヤー2㌧、カボチャ4㌧、サヤインゲン0・7㌧、トウガン6・5㌧、メロン1・2㌧が出荷された。
 上地会長は「冬春期における県産野菜に対する市場側の期待度は高く、精度の高い産地情報の発信を含め市場との連携強化を図ることで生産者所得の増大に結びついていく。品質の安定・定着は産地の責任、品質は命であることをいつも心に秘め生産活動に取り組んでいきたい」と述べ、「本日出荷される野菜が無事に市場に到着し、高値販売でスタートできることを生産者全員が願っている」とあいさつした。
 座喜味一幸市長(代読・石川博幸農林水産部長)、県宮古農林水産振興センターの砂川喜信所長が来賓あいさつし、JAおきなわの安谷屋行正専務が激励した。安全祈願があり、JAおきなわ経営管理委員の長濱国博さんの乾杯の音頭のあと、参加者が拍手するなか初荷を積んだトラックが平良港に向けて出発した。
 今冬春野菜は、昨年とは違い雨が降らない期間が長く、露地品目のカボチャで植付けの遅れや生育の遅れなどの影響があり、一部のほ場では全体的なバラつきも見られる。ゴーヤー、トウガンなど施設品目は9月下旬から10月上旬に植付けを開始し、定植後の天候も良く、11月から出荷を始め、出荷数量も増加している。1月からは施設野菜に加え、露地カボチャの出荷も本格的に始まってくることから宮古地区冬春期野菜の出荷が全て出そろう形になる。
 野菜は11月6日のゴーヤーを皮切りにサヤインゲン、トウガンなどの出荷、販売が始まった。販売環境は10月までは野菜全般的に数量減少から価格が高騰していたが、11月以降はその反動もあり、末端での消費が鈍り厳しい環境が続いている。県産野菜の消費を促すため東京都の太田市場で県と連携したトップセールスを予定している。

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