時代を越え歌いつなぎ50周年 みやこ少年少女合唱団 マティダで記念演奏会
みやこ少年少女合唱団(宮国貴子団長)の結成50周年記念式典および記念演奏会が4日、マティダ市民劇場で開かれた。式典では宮国団長が元副団長の池城健さんら3人に感謝状を贈呈。演奏会では練習に励んだ団員45人のハーモニーと特別ゲストとして砂川涼子さんによる豪華な歌声を会場中に響かせた。OBやOG、その他多くの市民が来場し、同合唱団の50年の歩みを振り返りながら音楽による児童生徒の情操教育の充実に向けて決意を新たにした。
同合唱団は、1974年に初代指揮者の豊見山恵栄さんらの尽力により前進の平良市少年少女合唱団として誕生。78年に初の定期演奏会を開催した。毎週の練習や演奏会のほか、島内で開催される各種イベントに参加して花を添えてきた。その後、市町村合併を機に現在の名称に改めた。
式辞では宮国団長が「コロナ禍での活動休止から団員数も半数に減少し不安と葛藤した日々を乗り越えられたのは、子どもたちの合唱に対する熱意、保護者やOBの支えと励ましから活動を再開し、きょうの日を迎えられた」と謝意を示し、「これからも時代(とき)を越え心をつなぎ歌い継いでいくことを願っている」と今後への意気込みを語った。
座喜味一幸市長は祝辞で「歌うことの楽しさ、奏でるハーモニーの美しさは歌う者と聞く者の双方の心に潤いをもたらし、心を豊かに協調性を大切にする児童生徒の育成につながると期待している」と述べた。
合唱団のリーダーを務めている友利心海さん(平良中3年)は「50周年というすばらしい節目の年に卒団生であることを誇りにこれから頑張っていきたい」と喜びの言葉を話した。
この後、同合唱団の発展に貢献した池城健さん、金城さやかさん、上原留美子さんに感謝状を贈呈。その活動と功労をたたえた。
演奏会は第1部「未来へつなぐハーモニー」では同合唱団が「その先へ」「明日を信じて」などで透き通るような伸びやかな歌声を堂々と披露した。
第2部の同合唱団出身で日本を代表するソプラノ歌手の砂川さんによるリサイタルでは「芭蕉布」などのほか、フィガロの結婚より「恋とはどんなものかしら」(モーツァルト作曲)など歌劇を含む多彩な演目で会場を魅了。第3部「響け!時代(とき)を超えて」の合同演奏で盛り上がりは最高潮のまま幕を下ろし、団員と聴衆が共に結成50周年の喜びを分かち合った。