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シンポジウム「ミャークフツの持続可能な継承のために」が行われた =21日、市未来創造センター・多目的ホール

方言継承の重要性を討論 与論島の成功例学ぶ 若い世代へ方言の救済策 学びと遊びで伝承教育

 「ミャークフツの持続可能な継承のために」シンポジウム(琉球大学戦略的研究プロジェクトセンター主催)が21日、市未来創造センターで開催された。市民や文化関係者約30人が参加し、著名なパネリストを招いた討論を行い、それぞれの分野での方言継承に向けた取り組みを紹介。参加者たちは消滅の危機にある宮古島方言の重要性と、それを継承するための具体的な手法について深く学び、理解を深めた。
 同シンポジウムは2024年度文化庁委託事業「消滅の危機にある言語・方言の規則作成および啓発事業」の一環として開催。パネリストには同研究プロジェクトセンターの石原昌英副学長、しまくとぅば普及センターの狩俣繁久センター長をはじめ、大城裕子教育長、与論民俗村の菊秀史村長、与論町教育委員会の竹村栄作事務局長兼学務課長らが登壇した。
 消滅の危機に瀕(ひん)しているミャークフツの継承を若い世代にどのように引き継げばよいかに焦点を当て、与論島での方言継承の成功事例を基に意見を行交わした。
 同研究プロジェクトセンターの石原副学長は、方言学習の重要性について「方言を知り学ぶことは、ふるさとを知り、先祖の文化を知ることにつながり、現代の希薄になっているつながりを取り戻す重要な役割がある」と語った。
 狩俣センター長は、子どもたちに方言を教える意義と目標設定の重要性について詳細に説明するなど会場に訪れた参加者と共に方言を通じた教育理念を共有した。
 教育理念と方法については、「方言の歌を教えたり、スマフツを使って子どもたちと楽しく遊びながら、短いあいさつや自己紹介から簡単な会話ができるようにすれば良い」と提言。
 その上で二つの目標を設定し、①短いあいさつや自己紹介あるいは簡単な会話をできるようにする②将来、生まれ育った土地のことばで自分の考えを日本語と同じように表現したくなったときそれを実現するための言語運用能力を身に付けさせる―と設定した目標よって短、長期間で実施できると持論を述べた。
 また、大城教育長は、方言継承の取り組みを通じて市民が豊かな生活を営むための基礎となる地域文化の重要性を強調し、関係団体との協力に感謝の意を表した。

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