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観光客の受入環境の検討などが説明された市観光推進協議会 =市役所

受入環境の課題、解決推進 観光客増に伴い検討 航空路線の拡大など対応 市観光推進協

 宮古島市観光推進協議会(吉井良介会長)の2024年度第1回協議会が16日、市役所2階大ホールで行われた。2023年度の入域観光客数は前年度より約20万人増の約94万人、観光収入は約131億円増の約911億円となった。受入環境検討作業部会からは観光客増加に伴いレンタカーの急増、航空路線の拡大への対応が課題となっていることが説明され、24年度は想定される受入環境課題の検討を行っていく方針。第2次市観光振興基本計画の目標だった観光収入949億円は、今年度に達成が見込まれることから新たな目標設定についても検討するとしている。
 レンタカー台数は6082台で前年比15・7%増、事業者数は309事業所で同比39・2%増。想定される課題は空港到着ロビー、送迎バスの混雑および渋滞、各観光地における駐車スペースの不足、交通事故やレンタカー利用マナーの啓蒙(けいもう)を挙げた。
 宮古空港乗降客数は172万4千人で前年比26・3%増、下地島空港乗降客数は42万4千人で同比15・3%増。韓国人客の増加に伴う対応、インバウンド観光振興の可能性検討、下地島―宮古島の二次交通の課題、保安検査やグランドハンドリング(地上支援作業)の人材不足などの課題を検討する。
 受入環境整備には、オーバーツーリズムによるごみ問題など環境負荷の問題拡大や観光計画の目標(200万人)達成に向けたインフラなどの条件整備の検討が必要との背景がある。
 21~23年度には▽観光客増減に伴い必要となる受入キャパシティの把握▽人手不足に関する交通事業者へのヒアリング▽宿泊施設の収容人員から受入可能な観光客数の算出▽住民アンケート―などを実施した。
 24年度は「受入キャパシティのモニタリング」「観光アンケートの通年化による観光客の動態把握」「大学との連携による観光人材誘致」の取り組みを通じて観光客受入環境の現状、課題の把握や課題解決の推進を図る。
 受入キャパシティのモニタリングは、入域観光客数とその受け入れに必要となる観光客向け・住民向けインフラの必要量や供給状況を行い、課題や必要な対応を議論する。
 観光アンケートは観光客の実態や意向、消費動向を把握することで今後の観光推進における検討素材とする。
 大学との連携による観光人材誘致には、市への就職希望者を増やすために観光学部・観光学科のある大学に向けてインターシップ、就職に関する実情と動向を把握するためのアンケート調査を実施し大学とのネットワーク構築を図る。

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