要請書を読み上げる友利支部長(手前右)
=市役所・市長応接室
経営環境改善、市に要請 県建設業協宮古支部 工事の適正工期設定など求める
県建設業協会宮古支部(友利勝人支部長)が4日、市役所を訪れ宮古島市(座喜味一幸市長)に建設工事入札最低制限価格引き上げと工事の早期発注・適正工期設定についての要請を提出した。対応した嘉数登副市長は「市長に報告し、どういう対応ができるかを検討していきたい」と話した。
市長応接室で要請文を読み上げた友利支部長は「建設業界は深刻な人手不足や建設資材の高騰、働き方改革による残業規制など取り巻く経営環境は極めて厳しい状況にある」と述べ、地域経済の中心的役割を担う建設産業への理解を求めた。
最低制限価格係数引き上げについては直接工事費(現行1・0)以外の共通仮設費を現行0・9から1・0、現場管理費を現行0・8から0・9、一般管理費を現行0・7から0・8への変更を要望した。
これにより最低制限価格が概(おおむ)ね95%になるとした上で、「工事担当課が予定価格を基にした価格を最低制限基準価格としてほしい」「最低制限価格の決定方法の計数の引き上げを現行0・996から1・005を1・000から1・009へ引き上げてほしい」と強く訴えた。
嘉数副市長は最低制限価格について「公正、適正な価格を維持しており、ここから係数を上げるためには合理性や引き上げの実効性などが各方面に与える影響を慎重に調査、研究する必要がある。県や他自治体の動向も調べながら対応していきたい」と述べた。
早期発注・適正工期設定については「みなさんの努力は重々承知している。全国的な課題であり、これらの課題解決は大変重要。県にも現場の声を届けることで相談を持ち掛けつつ、真摯(しんし)に対応していきたい」と答えた。