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指差呼称でスローガンを確認する参加者ら =市未来創造センター多目的ホール

労働災害ゼロへ決意 宮古地区安全大会 「安全第一」の宣言採択 特別講演は「熱中症対策」

 7月1日から始まる全国安全週間に向け、2024年度宮古地区安全大会(主催・県労働基準協会宮古支部など)が4日、市未来創造センター多目的ホールで行われた。事業主や労働者ら大勢が参加し、指差呼称で全国安全週間のスローガンを確認。「すべての職場において災害ゼロを目指し安全活動に取り組み、『安全第一』を新たな時代へ継承していく」などとする大会宣言を採択した。西里えり奈氏(島の保健室代表)による特別講演「健康管理の視点から診る熱中症対策」も行われた。
 主催者代表の県労働基準協会宮古支部の渡真利勝支部長は「宮古全域の雇用情勢は観光客らが増加するとともに各職種において人手不足が喫緊の課題であり、安全活動はさらに求められる。各職場では環境整備などに取り組み、健康で安全な職場づくりをお願いしたい」とあいさつした。
 来賓の宮古労働基準監督署の井上茂樹署長は「宮古地区の労働災害は昨年6月以降、死亡災害が続発しており、今年2月まで3人が亡くなる大変憂慮すべき事態となっている」などと述べ、労働者が安全に働く職場環境を築くための取り組みを強調した。
 同署の大久保優駿監督官は宮古地区死亡災害発生状況を説明し、フォークリフトの後方での巻き込まれや屋根からの墜落・転落では原因や対策についても説明して安全対策を求めた。
 フォークリフトの事故では後方の安全確認ができておらず、走行する箇所に労働者を立ち入らせたことなどが原因。屋根からの墜落・転落は墜落防止装置が不十分であったことなどが原因で、宮古地区死亡災害の推定原因では「墜落の防止措置が講じられていなかった」としている。
 大会宣言では「安全は企業活動の根幹であり、働く者が安心して働けること、健康でいられることは何よりも優先されるものである。全国安全週間のスローガン『危険に気付くあなたの目 そして摘み取る危険の芽 みんなで築く職場の安全』の言葉どおり、一人一人が安全に対する意識を高め、常に安全を心がけた行動実践する。大会を契機に安全で安心な職場環境を作っていくため、事業者と労働者が一体となって安全活動に取り組んでいく」とした。

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