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自然災害と文化財展で説明する久貝さん =市歴史文化資料館

防災意識、文化財価値の再認識を 市教委 「自然災害と文化財」展 市歴史文化資料館で

 市教育委員会は17日、市歴史文化資料館(旧砂川中学校)2階企画展示室で「自然災害と文化財展」の開催に伴う記者会見および説明会を行った。市教育委員会生涯学習課文化財担当の久貝弥嗣さんは、「宮古島地方では地震や津波だけでなく、台風や干ばつ、飢饉など自然災害が頻繁に起きており、この展示会を通じて過去の自然災害から学び、防災について考える機会にしてほしい」と述べ、自然災害の備えの重要性を訴えている。展示会は6月2日まで。
 この展示会は、東日本大震災や能登半島地震による津波災害、台湾東部地震による津波警報発令など近年の自然災害が発生していることで、自然災害の歴史などを紹介し、学ぶことでその防災意識の向上と文化財の価値再認識を目的に開催している。
 同展示会では、津波石や伝承、祭祀など現在さまざまな形で残されている大津波に関連する文化財を中心に紹介しており、これらの文化財を自然災害の教訓としてどのように語り継がれてきたかを解説している。
 特に、1771年に発生した「乾隆36年の大波」(明和の大津波)では八重山地方で約85㍍、宮古島地方で約39㍍の高さの津波が押し寄せ、多大な被害をもたらしたことが紹介されている。この津波による死者は八重山で9313人、宮古島では2548人に上るとされ、沖縄地方で最も被害の大きかった自然災害の一つとして記録されている。被災地の砂川、友利の元島遺跡発調査では津波推積層も確認されているという。
 また、21日には自然災害と文化財をめぐる巡見コースが予定されており、参加者は現在募集中で定員20人。午前9時半から午後3時までの巡見予定となっている。
 この展示会は、同資料館の入館日である水曜日から日曜日までの午前9時から午後4時30分までで(入館同4時まで)、月曜日、火曜日および祝日は休館。展示会および巡見コースへの参加、問い合わせは、同資料館(77・4506)まで。

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