ごみ問題は「ほっとけない」 城辺新城海岸 タレントと共に海岸清掃 環境問題に市民ら結束
市内のNPO団体・ほっとけないプロジェクト実行委員会は6日、「第3回ほっとけないプロジェクト」と題したビーチクリーン活動を、城辺の新城海岸で開催した。タレントのなかやまきんに君さんやキックボクサーの武尊さんら豪華ゲストを招き、参加者や関係者らとともに砂浜の清掃活動で気持ちの良い汗を流した。主催者の予想を大きく上回る数の市民らが参加し、宮古島の海のごみ問題の現状を知り、理解を深める機会となった。
このイベントは、同実行委員会の「美しい海が魅力の宮古島だが、その裏では海洋ごみによって多くの生物の命や環境が壊されている現実がある。この美しい海や海洋生物を未来へ残したい」との思いから、年に一度新城海岸で大々的にビーチクリーン活動を行うものであり、今年で3回目を数える。
イベントは2部構成で行われ、1部では今年2月まで「宮古島住みます芸人」として活動していたゲラゲラ星人さんをMCに豪華ゲストらによるパフォーマンスとトークショーを開催。はじめになかやまきんに君さんがパフォーマンスを披露し、会場を大きな笑いと拍手の渦で包み込んだ。
その後、元K―1世界三階級制覇王者の武尊さん、同ミドル級王者の松倉信太郎さん、Bigbang第4代ライト級王者の大岩龍矢さんを交えたトークショーが行われ、ゲストらの「初めての宮古島でとてもわくわくしている」との言葉に、会場からは拍手と歓声が上がった。
2部ではゲストも含めた参加者全員でビーチクリーンを実施。同海岸は一見するときちんと清掃が行き届いたきれいな海岸だが、砂浜には細かく粉砕されたプラスチックや発泡スチロール、ガラス片などが多数見受けられ、また海岸沿いの茂みの中からは大きな漁具の残骸が見つかるなど、注意しなければ気付けないごみの存在に驚きの声を上げる参加者もいた。
家族で参加した市内在住の男性は「有名人が見れるということで参加を決めたが、実際に海岸のごみを見ることで、宮古島の海の現状を知ることができた。海洋ごみの問題は人ごとではないのだと思えた」と感想を述べ、「今後も同様の活動があればぜひ参加したい」と思いを語った。
同実行委員会のメンバーは「参加者の方々や協賛してくださった企業の皆さんにまずは感謝したい。われわれ委員会だけではできないことでも、多くの方の力があれば実現できる。このイベントを機に、皆さんの環境問題やごみ問題に対する意識、興味、関心が高まってくれればと思う」と述べ、感謝の意を示した。
イベントは用意したごみ袋500枚が全てなくなり、また予想を超える参加者に急きょ臨時駐車場が開放されるなど、多くの市民の興味と関心を集め大成功となった。