市、3部門で上昇率県内1位 24年地価公示 住宅地、商業地、全用途 最高は西里羽立391番外
【那覇支局】沖縄総合事務局は26日、国土交通省が発表した2024年1月1日時点の地価公示の県内分の結果を発表した。宮古島市は地価の平均変動率が住宅地は前年比12・3%(2万6600円)、商業地が同12・4%(8万3400円)、全用途も同12・3%(4万800円)で県内1位の上昇率だった。地点別では、住宅地の上野字野原東方原1104番が21・2%、商業地では平良字西里羽立391番外の同13・9%が県内1位の上昇率を記録した。上野字野原東方原1104番は全国でも3位の上昇率となった。宮古島市の最高値は1平方㍍11万千円の平良字西里羽立391番外だった。
地価公示分科会の仲本徹代表幹事は住宅地の地価について「地価上昇が継続し、上昇率を大きく拡大した。コロナ禍の収束による観光客数の大幅な回復と島外資本の流入が増加したことで、利便性の高い中心市街地では堅調な需要が続いている」と分析。その上で「中心市街地周辺の既存集落地域においても大型商業施設の開業により生活利便性が大きく向上し、戸建て分譲などが見られ、中心部と比較した割安感から地価の上昇が見られた」と述べた。
商業地については「地価上昇が継続し、上昇率を大きく拡大した。観光客の大幅な回復や島外からの資本流入が続き、特に中心商業地では、供給が限定的であり、コロナ禍においても島外からの需要が高く、コロナ禍の収束によってさらに需要が増加している」と説明。その上で「リゾートホテルの新規開業などが見られ、郊外部を含めて商業地に対するさらなる需要の増加が見込まれる」と話した。
県全体で住宅地の平均変動率は11年連続増加し、5・5%増の11万4300円、商業地も11年連続で5・0%増の22万8000円、全用途も11年連続のプラスで5・5%増の15万円。全用途の上昇率は全国2位だった。比較できる地点で前年より下落した地点はなかった。県内の最高価格は商業地が23年連続で那覇市久茂地3丁目1番1の%の1平方㍍193万円、住宅地が同ゼロの那覇市おもろまち3丁目6番11の1平方㍍204万円だった。
県内標準地は21市町村の192地点(住宅地125、宅地見込1、商業地60、工業地6)。宮古島市は8地点(住宅地6、商業地2)が設定されている。