在宅医療、介護切れ目なく 情報共有、連携スムーズに
宮古島市の在宅医療・介護連携推進協議会(会長=嘉数登副市長)の2023年度第2回協議会が7日、市役所2階大ホールで行われた。医療・介護を必要とする人が住み慣れた地域、本人の望む場所で不安なく最後まで過ごすことを目指した関係者間の情報共有として「入院連携ルール」と「入院連携シート」を作成した。情報連携の迅速化を図る方法としては「通院・入院あんしんセット」(ポスター)の内容について共通認識を図り、病院の窓口などに掲示する。24年度は退院連携ルール・シートの作成、医師会と連携した「看取り」の講演会を予定している。
この日は事業と作業部会で協議された進ちょく状況の説明を受け、行政や医療、介護からなる委員が意見を交わした。
医療・介護を必要とする人が住み慣れた地域や本人の望む場所で不安なく過ごすことを目指す姿(目標)は「関係者間の情報共有ができる」「普段から人生について考える地域」を中心に作業部会で具体的に協議が行われた。
関係者間の情報共有では入退院のルールを見える化し、入退院の情報共有をスムーズにするために「各病院の問い合わせの窓口を見える化し、入院・退院情報共有のシートを作ることに取り組む」とした。話し合った結果、23年度は入院に絞り、「入院連携ルール」と「入院連携シート」を作成した。
ルール化したことは医療と介護の連携が必要となってくる人を対象とする。連携は担当窓口、時間帯、連絡先を「見える化」して病院窓口一覧を作成した。
情報共有では病院が入院時に必要としている情報を出してもらうために、既存の入院連携シートを参考に「入院連携シート」の項目を決めた。これらの情報はメールかFAXで共有する。ケアマネジャーや居宅支援事業所を入院の際に伝える環境づくりでは住民への周知活動に取り組む。
24年度は入院連携シートの改善を行う。このほか目標の「病院と地域関係者の連携が進む」は在宅支援情報交換会に参加する。「医療とつなぎができる」では医師との連携、作業部会等で情報交換を行うことにしている。
同協議会は、在宅医療および在宅介護を一体的に提供する体制の構築を推進するための組織。連携のための現状把握や課題抽出および解決策、サービスの提供体制、市民への意識啓発などについて協議している。