田村さん(右)からジャガイモの栽培などについて聞く栄養士 =城辺新城

市産食材を利用促進 学校給食メニューに 栄養士、農家の産地見学

 宮古島市産業振興課は6日、栄養士を対象にした市産食材の給食メニューへの利用促進につなげることを目的とした産地見学会を行った。ジャガイモやニンジン、大根、メロン、いちごの農家に品種、栽培方法を聞くなどして産地現場について理解を深めた。市は市産食材の生産振興と生産拡大、地産地消の推進へ向けて「みゃーく食材の日」の学校給食はすべて地元産を使用。今月16日の学校給食でも地元産食材を調達し、児童生徒の食農教育では生産者の思いや現場の様子が動画で配信される。
 参加したのは平良、城辺、上野、下地、伊良部の学校給食センターの栄養士で、田村快さん(城辺新城)のジャガイモ、砂川桂太郎さん(同)のニンジン、砂川清さん(城辺砂川)の大根・ニンジン、平良繁和さん(上野野原)のメロン・いちごの畑を見学した。
 宮古島に移住して4年目になる田村さんの畑ではジャガイモを栽培している。品種や作付面積、植付け時期などを説明し、「植付けしてから100日ほどで収穫できる」と紹介。「みゃーく食材の日」の学校給食に出すジャガイモについては「昨年11月10日ごろに植付けし、(16日に合わせ)あと10日ほどで収穫ができる」と話した。
 昨年から学校給食にジャガイモを提供しており、今後は量を増やしていきたいという。栄養士への説明後、田村さんは「直接、食材を使っていただける方々と話ができたことはいい機会だった」と語った。
 伊良部給食センター栄養士の宜保律子さんは「ジャガイモがどのように作られているのか、(生産への)農家の思いを聞けたので良かった。すごくプロフェショナルに作られているという印象を受けた」と感想。提供される食材の大きさの違いには「使いやすい大きさがあるので調理員と確認しながら調整していきたい」と話した。
 市は2021年度から学校給食に特化した「学校給食プロジェクトチーム」を編成し、地元農林水産物の活用促進に取り組んでいる。生産農家や漁協など関係者の連携により、地元産食材の利用率は20年度の11・1%から22年度は17・7%と向上している。
 16日の学校給食のメニューは、地元食材を使った▽みゃーく島カレー(トウガン、ニンジン、ジャガイモ、玉ねぎ、ゴーヤー、豚肉)▽マグロフライ▽アロエゼリー▽パパイアサラダ(パパイア、枝豆、ニンジン、きゅうり)―が提供される。

関連記事一覧