能登半島地震の被災者支援について発表した嘉数副市長(左)ら =市役所

「被災者に寄り添う」 宮古島市、能登半島への支援策発表

 宮古島市(座喜味一幸市長)は能登半島地震の被災者への支援として保健師の派遣、市営住宅の提供などをこのほど決定し、2日市役所で支援について発表した嘉数登副市長は「最大限に支援ができるよう被災者の支援に取り組んでいる。今後も県を通じて被災地の状況を確認しながら、大変な思いをされている被災地域に寄り添う復旧支援を行っていきたい」と強調した。義援金・義援物資の受入周知では市のホームページへ特設サイトを開設し、職員と市からの義援金も送る予定となっている。
 1月1日に発生した能登半島地震では、1カ月たった1日現在で約4万4000人が避難生活を送っているという。
 市は1月15日に防災危機管理課長など6人で構成する災害等支援室を設置し、同17日には日本赤十字社、市社会福祉協議会、消費者庁と調整を行い義援金や義援物資の受け入れを案内する特設サイトをホームページに開設した。
 また、市は予備費から200万円を充用し、石川県の指定口座に今月上旬までに振り込む予定だという。市の職員410人からの寄付金は1月末までに33万6424円が寄せられており、今月末まで受け付けして送金することとなっている。
 県から依頼のあった保健師等の職員派遣については1月29日までの期限を設け、派遣希望職員を募集したところ、保健師1人の応募があった。県との調整が済み次第、被災地へ派遣される。
 さらに宮古島市へ避難を希望する被災者への公営住宅等の提供については市営住宅25戸が可能と県に報告。入居期間は原則6カ月で実情に応じて最長1年間。使用量(家賃)や敷金については全額免除するが、水道光熱費や共益費等の実費については入居者負担となる。
 嘉数副市長は、この日の支援発表になったことについて「被災した自治体から職員や義援金の申し入れがあると思う。市としてもできる限りの支援を発表し、被災者のお力添えになりたい」と説明した。
 1日に開いた庁議では、市へ被災者が避難して来た場合の子どもの通う学校問題や寝具などについて話し合ったという。具体的に想定される支援策については各部で対応することとなった。
 このほか被災宅地危険度判定士派遣は正式に依頼があれば対応する方針。石川県からの広域避難者に対する受け入れ支援や被災した子どもの居場所づくりへの対応、被災者生活再建支援金の支給手続きへの弾力化は庁内グループウエアで周知するという。

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