入札手続きに賛否　市議会最終本会議　採決「賛成多数」で可決　し尿処理施設整備事業

　宮古島市議会第４回定例会（平良敏夫議長）は19日、最終本会議を迎えた。委員長報告では下地茜総務財政委員長から「12議案中11議案が原案可決、陳情書１件が継続審査」と報告。池城健文教社会委員長は全17議案を原案可決とし、狩俣勝成経済公務委員長は全６議案を原案可決したと報告。討論において市し尿処理施設整備工事請負契約の入落札手続きに対し意義を示す議員が反対討論を行ったが採決により可決され、34議案が原案通り採択された。
　宮古島市議会第４回定例会は最終本会議において３常任委員長による委員会審査結果報告と質疑を経て、各議案への討論と採決を行った。落札決定通知の遅延が発生した市し尿等処理施設整備工事請負契約の採決の際、山下誠議員から「入落札の正当性を再度確認して与党議員で採決対応を協議したい」と意見が上がり暫時休憩となった。
　再開後の討論では我如古三雄議員が「入札執行に一貫性がなく市からの資料提出も説明も不足」とし、粟国恒広議員が「書類不備で入札無効となる事案だが市は後付けで有効にした」と反対の意思を示した。
　山下誠議員は「入落札業務で市の不手際もあったが一連の手続きに違法性はないと確認できた」とし、新里匠議員は「担当職員は同入落札の公正な執行に向けて十分に力を尽くした」と賛成討論を行った。
　同議案は資料要求に未対応の市の姿勢を批判して議場を出た上里樹議員を除く22人で採決が行われ賛成14、反対８の賛成多数で採択となり、34議案が委員長報告通り原案可決された。
　採決で賛否が分かれた市し尿処理施設工事を担当する下地睦子環境衛生局長は「契約等に時間を要し議案上程が遅れたが、喫緊の課題である同事業の安全で速やかな執行を目指す」と議決に感謝を示した。
　委員会審査は行わず本会議採決となる教育委員会委員の任命同意案は全会一致で採択となり、座喜味一幸市長が上程した全議案が市議会の審査を通過した。
　上里樹議員提出の「国連決議を尊重しイスラエルによるガザ攻撃中止と即時停戦を求める意見書」と長崎富夫議員提出の「米軍のＣＶ22オスプレイ墜落事故に関する意見書」はともに全会一致で可決され定例会の全日程を終了して市議会は閉会した。
　市し尿処理施設整備工事請負契約議案の採決結果（敬称略）。
【賛成14】久貝美奈子▽下地茜▽山下誠▽池城健▽長崎富夫▽友利光徳▽仲間誉人▽狩俣政
作▽下地信男▽新里匠▽平良和彦▽下地信広▽前里光健▽山里雅彦
【反対８】砂川和也▽狩俣勝成▽富浜靖雄▽我如古三雄▽粟国恒広▽上地廣敏▽上地堅司▽西里芳明