若者IUターン就職に追い風 県、市で最大18万円補助 人材確保対策に奨学金返還支援
宮古島市観光商工課は従業員の奨学金返済支援を行う島内事業所に対して県の奨学金返済支援事業への上乗せ支援を実施する意向を市議会一般質問で表明した。同事業補助額(金額はすべて年間額)は県が最大9万円、市が最大4万5千円で合計13万5千円の補助。さらに事業所が県所得向上応援企業認証制度を活用すると県の上限額が13万5千円となり補助額合計は18万円となる。市は同事業の活用よる若者のIUターン就職の増加に期待を寄せる。
人手不足が島内経済の最大課題となるなか、県が実施する人材確保支援策「奨学金返還支援事業」を活用する島内事業所に対して宮古島市が上乗せ補助を行う。
同支援対象は貸与型奨学金等の返済義務を持つ入社5年以内で35歳未満の従業員に対して奨学金返済費用を手当等として支給する島内事業所となる。
対象従業員の出身地規定はなく、島内事業所に勤務する正社員であれば支援を受けられることから、特にIターン就職の募集に有効性を発揮することが期待される。
市では「同事業を多くの島内事業所が活用して若者のIUターン就職につなげていきたい」と積極活用を呼びかけた。
同事業は事業所から対象従業員への支給額の2分の1(上限9万円)を県が、県補助残額の2分の1(最大4万5千円)を市がそれぞれ補助し従業員1人あたり年間最大13万5千円の補助となる。補助期間は最長5年間。
県では積極的に従業員の所得向上に取り組む県内事業所へ「県所得向上応援企業認証制度」を実施しており、県から同認証を受けた島内事業所が奨学金返還支援事業を活用すると、県の補助率が事業所負担分の4分の3(最大13万5千円)となり市の上乗せ分(最大4万5千円)と合わせて従業員1人あたりで年間最大18万円の補助となる。
詳細な問い合わせは、県の奨学金返還支援事業については県産業政策課(098・866・2330)、市の同事業については市観光商工課(73・2690)、「県所得向上応援企業認証制度」については事務局おきぎん経済研究所(098・869・8711)担当新垣、與那覇、中江まで。