かさましい!御嶽の不法投棄 伊良部自治会「昔から守り続けているのに」
伊良部自治会(川満恵栄会長)と地元住民20人が3日、伊良部自治会にある乗瀬御嶽とフナシ井戸で清掃活動を行った。不法投棄された大量のごみを撤去するため、トラックや重機を使用し、成人男性の腰辺りまで伸びた草やうっそうとした枝を刈り取り、地面が見えるまで整地した。毎年行われる奉仕活動であるが、今回は特に大量のごみが見つかり、地域住民の怒りを買っている。
同自治会のメンバーたちは、御嶽を守るために毎年ボランティアで清掃を行っている。昨年11月の清掃時には見られなかった大量のごみが、今回発見された。
空き缶、ビン、衣服類に加え、電子レンジや洗濯機、タイヤまでが不法投棄されており、川満会長は「何千年も前からオジィにオバァが大切に守ってきて自分たちも守っている御嶽にごみを捨てるとはあってはならない」と強く非難した。
一方、清掃作業に参加した友利恵毅さんは「空き缶にはお金になるアルミ缶は1つもなく全てスチール缶で粉ミルクやコーヒー、シーチキンばかり。お菓子の袋、洗剤の容器、作業服も分別作業が必要。ごみを入れるごみ袋が足りなくて買いに行くのは腹の立つ話だ」と憤りを口にした。
さらに別の参加者は「伊良部だけでなく、市内には悪質なごみを捨てる不法投棄が後を絶たない。清掃作業の後にごみ袋を買いに行き、出てきた袋の中身を分別し、スプレー缶には穴を開け、こんな大変思いで仕分け作業をしている。ボランティアのみんなの苦労を目の当たりにすると市議会議員や行政にはこの悪質な現場を見てほしい。これ以上不法投棄が起きないように看板の設置や呼びかけをしてもらう必要が急務だ」と訴えた。
不法投棄は刑法で罰せられる行為であり、法人であれば3億円、個人であれば5年以下の懲役もしくは1000万円の罰金、またはその両方が科せられる可能性もある。逮捕されるケースもあり、ポイ捨てが大きな罪であることを住民は訴えている。