県の前門農水部長に受賞を報告した座喜味代表理事組合長
=県庁
林野庁長官賞の受賞報告 宮古森林組合 県内初の快挙
【那覇支局】森林の適正な管理や林業の発展、経営の改善に努め、森林の有する多面的機能の発揮や林業の持続的かつ健全な発展に寄与している森林の管理団体を表彰する全国林業経営推奨行事(主催・大日本山林会)が2日、東京都内で行われ、宮古森林組合(代表理事組合長・座喜味一幸宮古島市長)が「林野庁長官賞」を受賞した。同表彰を受けたのは、県内では宮古森林組合が初めての快挙となる。
宮古森林組合は、宮古地域の特性に配慮し、水源涵養(かんよう)機能や防風・防潮機能といった森林の公益的機能を高度に発揮しつつ、将来への森林資源の保続培養を図り、宮古地域の森林整備などの公共事業を担ってきた活動が評価された。他にも、公共事業では難しい地域の防風林活動を行うボランティア団体の美ぎ島宮古グリーンネットの立ち上げに深く関わり、緑化推進のために国道、県道や市道の道路ボランティア団体を支援する業務も行うなど「美ぎ島宮古島」の推進に寄与している。
座喜味代表理事組合長は16日、県庁に前門尚美県農林水産部長を訪ね、同賞の受賞報告を行った。座喜味代表理事組合長は「宮古は森林率17%弱と少ないながらも島の防潮、集落を守る防護林、地下ダムの水源涵養といった森林が持つ広域的な機能を十分に管理、発揮している取り組みが評価されたと思っている」と説明した。
その上で「今後も森林を守って公益機能を十分に発揮させていきつつ、観光も含め自然の保護という問題について、宮古森林組合の果たすべき使命は大きいと考えている」と述べた。
前門部長は「県内初の受賞、おめでとうございます。今回の受賞は他地区の森林組合への励みになる」と同組合の快挙をたたえた。