全会一致で補正予算可決 市議会 省エネ家電買換補助、予想を上回る申請受け
宮古島市議会(上地廣敏議長)の臨時会が23日、市議会本会議場で開かれ、市当局が上程した2023年度一般会計補正予算と市再生可能エネルギー運営事業特別会計補正予算を全会一致で可決した。省エネ家電製品買換促進補助金事業が想定を上回る申請者があったため、事業費の不足分として1161万円が計上された。また市民文化ホール(マティダ市民劇場)の自動火災報知設備複合受信機更新工事費447万円などが盛り込まれた。
質疑では省エネ家電製品買換促進補助金事業について議員から詳細説明が求められ「地域別にできなかったのか」「2~12万円では公平性に欠けるのではないか」「計画性に欠けるのでは」といった厳しい質問があったが補正予算案は全会一致で可決された。
次年度以降の同事業の継続について久貝順一企画政策部長は「改善点はあり、工夫が必要。ほかの自治体の事例も参考にするが、次年度以降については未定」と答えた。
同事業は市内家庭での電気利用料削減を目指し、省エネ性能の高い器具への買い換えに2~12万円の補助金を交付するとし、市は7月29、30日の第1回申請では上限100人を先着順で受け付けるも予想を超える市民が早朝から殺到し、申請ができない市民も多く出た。
第1回申請の件数は196件で内訳がエアコン158件、冷蔵庫65件、テレビ33件、LED照明が7件。申請受け付けからその後、予定していた予算額を超えることが見込まれたため、8月14日までの購入分までで事業を打ち切った。
第2回の申請受け付けは9月11日から29日に曜日ごとで優先地区を決めて実施。830件の申請があり、1回目と合わせ計1026件の申請があった。平均補助額は7万円弱。申請が受理された市民に補助金が支払われる。今回、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、1161万円を計上した。
また、一般会計補正予算は歳入・歳出に1943万円を追加し、総額392億6071万円とした。
そのうち、市民文化ホール(マティダ市民劇場)の自動火災報知設備複合受信機更新工事費447万円の計上については天久珠江生涯学習部長が「8月末に同受信機の故障が見られ、経年劣化と判明した。一般的な耐用年数は20年」と答え、議員からも「市民だけでなく多くの人たちが利用する。安心できる設備を整えてほしい」と声が上がった。