舞台の余興を楽しむ敬老者たち =伊良部公民館

長年尽力に敬意と感謝 「敬老の日」各地で祝福

 「敬老の日」の18日、市内各地で敬老会が行われた。新型コロナの影響で久しぶりの通常開催となり、長年地域や家族のために尽力してきた高齢者に感謝するとともに長寿を祝い、健康で楽しい日々を過ごせるよう願った。70歳を迎えた新敬老者は互いの長寿を喜び、今後も先輩たちと協力して生涯現役で頑張りたいなどと意欲を見せていた。舞台では地域の有志や敬老者の家族、子どもたちが余興を披露してお年寄りたちを楽しませていた。

■伊良部地区敬老会
 伊良部地区の敬老会は午前10時、伊良部公民館で開催された。敬老者720人の長寿を祝い、舞台では地域の子どもや住民による余興が行われ、お年寄りたちを楽しませた。今年度は43人が70歳を迎えて新たに敬老者に仲間入りした。
 座喜味一幸市長が「伊良部地区、宮古島市の発展は長年厳しい環境を乗り越えてきた皆さんの尽力のおかげ。心から敬意を表したい」と式辞を述べた。上地廣敏市議会議長、國仲昌二県議、下地康教県議が祝辞で敬老者を祝福した。
 出席した新敬老者一人ひとりを会場に紹介。代表して川満惠榮さんが「われわれ昭和28年生まれも今年元気に古希を迎え、きょう初めて敬老会に先輩の皆さんと一緒に参加できることを大変うれしく思う。先輩のあやを借りながら生涯現役を合言葉に今後も元気に楽しく過ごしたい」とあいさつした。
 舞台は伊良部婦人会の久高則子さんらの「かぎやで風」で幕を開け、伊良部こども園の園児によるおゆうぎなどの余興が行われた。伊良部島小の与座梨花さん(1年)、陽花さん(5年)姉妹が「優しくて頼りになるおばあちゃん、ありがとう。体に気を付けてこれからも私たちと遊んでください」と作文を朗読した。

■佐良浜地区敬老会
 佐良浜地区の敬老会は午後2時、伊良部公民館で行われた。新型コロナ感染拡大による中止を経て4年ぶりの開催となった。ことし同地区の敬老者は869人で、70歳を迎えた新敬老者は54人だった。会には敬老者のほか地域住民や家族が多く訪れ、長寿を祝った。
 会では新敬老者全員の名前が紹介され、代表の渡真利健次さんが「4年ぶりの開催を心から祝えてうれしい。昔から人生100年と言われるが、自分もそこまで元気で頑張りたい」と方言で語った。
 児童を代表して伊良部島小学校5年生の漢那諒さんは「敬老の日おめでとう。僕はおじい、おばあが大好き。いつまでも元気でいてほしい」とあいさつした。
 式典には座喜味一幸市長ら多くの来賓が訪れたほか、佐良浜保育所の園児らによる「ジャンボリーミッキー」、仲間幸子さんらによる「かぎやで風」など多くの余興が披露され、会に華を添えた。

会場には多くの敬老者が訪れた=伊良部公民館

■西原自治会敬老会
 西原自治会(仲間忠会長)は18日、西原公民館で4年ぶりに敬老会を開催。満70歳を迎えた新敬老者23人と、満100歳を迎えた伊良部タケさんや仲間初子さんらの長寿を地域住民が盛大に祝福した。
 仲間会長は「戦前戦後の激動の時代を乗り越えてきた皆さんが知恵を出し合ったおかげで、きょうの発展がある。西原地区はほかの地域に先立ちみどり会を立ち上げるなど、進取の機運が根付いている。皆さんの経験をこれからも地域に役立ててほしいと願うとともに、前向きに朗らかに人生を歩んでほしい」と祝福。
 西原自治会の新敬老者は、男性12人女性11人。本村邦彦さんが代表して「私たちが生まれてから70年間で、日本人の平均寿命は約20年伸びた。100歳を迎えた伊良部さんや仲間さんにあやかり、これからも元気で頑張っていきたい」とあいさつした。
 伊良部さんと仲間さんに内閣総理大臣からの表彰状が伝達されたほか、自治会とみどり会も記念の金一封を贈呈。会場全員で西原の伝統芸能である「グディンブー」を踊ったほか、西辺小6年生の倉八陵さんと西辺中2年生の安里穂歩さんが敬老の作文を朗読。市議会議員の山里雅彦氏と山下誠氏が乾杯の音頭を取った。

満100歳を迎えた仲間初子さん (右) や伊良部タケさん (右から2人目) らがグディンブーを踊った=西原公民館

■島尻地区敬老会
 島尻自治会(宮良保会長)の2023年度敬老祝賀会が17日、パーントゥの里会館で行われ、地域を挙げて敬老者120人の長寿を祝った。今年度は15人が70歳を迎えて新たに敬老の仲間入りをした。
 主催者を代表して宮良会長が「この小さな集落から120人の敬老者がいることは、島尻自治会はまさに長寿の地域。皆さんは戦前戦後の厳しい時代を強い精神力で乗り越え、自治会の発展に尽力したことに敬意を表したい。70歳以上といっても今が働き盛りのように思える。4年ぶりの開催となるが余興もたくさんあるのでゆっくりと過ごしてほしい」とあいさつ。
 新敬老者が会場に紹介され、代表して松川吉太郎さんが「島尻は農業基盤整備事業を導入し、雨が降らなくてもキビを育てられる非常に住みよい地域になった。これからも自治会の発展のため頑張っていきたい」と述べた。
 舞台は平良恵子さんと奥原ゆかさんの「かぎやで風」で幕開け。花柳流日舞教室名取の奥平玉子さんの舞踊、新敬老者の家族による余興などが行われ、敬老者を楽しませた。

舞台の余興に拍手を送る敬老者たち=17日、 パーントゥの里会館

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