22年度水道有収率88% 合併後低下も上昇傾向
宮古島市における2022年度の水道事業有収率は、88・21%だったことがこのほど分かった。水道管を通して配水される水量のうち、水道料金として徴収された分を表す数値で、水道事業の収益性を示す指標。22年度の年間配水量886万8437㌧のうち、782万2459㌧が有収水量だった。市では17年度の5市町村合併後に有収率が大きく低下したものの、施設整備などにより上昇傾向にある。市は26年度での91%達成を目標に掲げている。
有収率は、水道事業において適切な設備投資が行われているかを判断する代表的な指標の一つ。消防など公共の目的に水道水を使用する場合のほか、漏水やメーターの不具合が有収率低下の原因となる。
宮古地域では17年度の合併以前まで、平良・下地・上野・城辺の旧4市町村からなる宮古島上水企業団で有収率を算出。安定して9割を超える状況にあったが、市町村合併によって旧伊良部町が加わった17年度から、85・6%台と大きく低下していた。
老朽化した配水管の更新事業などを継続的に行った結果、年度によって増減はあるものの有収率は回復傾向にある。22年度は伊良部佐良浜で150㍉配水管954㍍の更新に1億10万円を投資。23年度に繰り越したものの、同地区での工事は完了している。今後も市内各地で順次、更新工事が計画されている。
観光客の増加による大型リゾート開発などが進む市において、給水能力の確保は大きな課題の一つとなっている。26年度を目標年次とする第2次宮古島市総合計画では、有収率の目標数値を91%と掲げている。22年度は1日平均2万4297㌧を給水し、うち有収水量は2万1431㌧だった。いずれも21年度から約4%の増加。22年度における1日当たりの最大配水量は3万569㌧。
22年度の実績は、市議会9月定例会に提出された水道事業会計決算審査意見書、それ以前は21年度版の同事業統計年報による。