「家事お助け隊」を募集しているシルバー人材センター =平良下里

「家事お助け隊」募集中 高齢者支援で新事業

 宮古島市シルバー人材センターはこのほど、高齢者支援のための新事業である「家事お助け隊」の募集を開始した。要介護には至っていないが、日々の生活にちょっとした困りごとを抱えている高齢者をサポートすることが目的で、60歳以上の市民に広く協力を呼びかけている。介護の人材不足で支援が行き届いていない人へ手を差し伸べるため、買い物代行やごみ出しなど専門性を必要としない手伝いを行うもの。同センターへの会員登録が必要。
 「お助け隊」の対象者は、介護保険サービスの利用申請をした人で「要支援1・2」と判定された人、もしくは保険適用の認定が受けられなかった人。日常生活は問題なく送れているが、足腰が痛くてごみ出しが大変といった問題を抱える高齢者をサポートし、介護予防につなげる目的。「お助け隊」として活動した人には報酬も支払われる。
 事業を同センターに委託している市高齢者支援課の職員は、介護業界の人材不足が事業を開始した背景にあると説明。「要介護度が高く専門的な知識・技量が必要となる人へのサービスはあるが、その周辺にいる人たちに手が行き届いていない現状。元気な高齢者の皆さんの力をぜひ貸してほしい」と話した。
 サービス内容はごみ出しや簡単な掃除、買い物、調理などで、週1・2回の1回1時間程度。すきま時間を活用し、身近な地域に住む高齢者の手助けをしてほしいとしている。
 シルバー人材センターで30分程度事業について説明を受けた後、センター会員に登録。登録者と利用者、ケアマネージャーなどが事前打ち合わせで日時や支援内容を決定してから、サービスを提供する流れ。問い合わせは同センター(72・8495)まで。
 高齢化が進む宮古島市では、「住み慣れた地域や希望する場所で、不安なく最期まで自分らしく過ごせる環境」の整備が課題となっている。同課は家事お助け隊のほかにも、在宅医療と介護の連携推進といった事業を進めている。

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