宮古馬に餌をあげる子どもたち =城辺長間の放牧場

放牧場に家族連れ招待 宮古馬とふれあい体験

 宮古島市教育委員会(大城裕子教育長)は26日、城辺長間の宮古馬放牧場に約20人の家族連れを招待。9月1日から始まる予約制一般開放のプレ体験会で、子どもたちが餌やりなどで宮古馬とのふれあいを楽しんだ。一般開放は本格的な利活用に向けたスタートアップ事業として今年度から2カ年計画で取り組んでいるもの。市教委はサービスの向上に向けてさまざまな意見を寄せてほしいとしている。放牧場は水曜日から日曜日までの週4日開館。
 宮古馬は8種類のみ現存する「日本在来馬」の一つで、県の天然記念物として文化財にも指定されている。現在生息している48頭のうち、市教委が直接管理しているのは11頭。これまでは関係者以外立ち入り禁止となっており、市民や観光客の目に触れることはほとんどなかったが、観光などに利活用するために準備を進めてきた。
 一括交付金やふるさと納税を活用し、駐車場や待合室、トイレといった施設を整備。飼育員などのスタッフも増員し、利用客を迎え入れるための人材育成にも取り組んだ。プレ体験会でガイドを務めた森浩さんは「ゼロからのスタートだったが歴史や飼育について勉強し、11頭の見分けもつくようになった。開業がとても楽しみ。多くの皆さんに来場頂き、宮古馬の魅力が広まってくれるとうれしい」と話した。
 事業を所管する生涯学習振興課の梶原健次課長は「私たちは観光業については全くの素人。幸いにも良いスタッフに恵まれ、どうにか開業にこぎ着けることができた」と振り返る。また「利活用のアイディアや運営の改善など、皆さんからたくさんのご意見を頂いて事業を発展させていきたい」と語った。
 繁殖のために組み合わせる場合を除き雄と雌は別々に飼養され、互いに姿が見えないようになっている。発情期に興奮した雄が柵から飛び出してしまうことを防ぐ措置という。見学はおとなしい雌馬がメインで、餌やりも行うことができる。放牧場を訪れた子どもたちからは「馬がかわいくてまた来たい」「思ったより大きかった」など、さまざまな声が聞かれた。
 開館日は祝祭日を除く週4日。1回約45分の見学、は1日あたり4回受け付ける。予約は(090・9781・6977)まで。

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