申請「早い者勝ち」過熱 省エネ家電買換え補助 6時に100人超える列
宮古島市(座喜味一幸市長)は7月30日、省エネ家電買い換え補助金の申請受け付け2日目を実施。初日の29日に申し込めなかった市民が多数いたため、先着100人の「早い者勝ち」争奪戦が過熱。整理券配布は午前9時からだったが、6時の段階で100人を超える行列ができる事態となった。2日連続で手続きできなかった市民からは、「夜中から並べということか」と怒りの声が噴出。長時間待たなければいけない負担を訴える高齢者も多かった。
市は補助事業に5600万円の予算を計上。補助率は4割で金額は2~12万円。冷蔵庫・エアコン・テレビ・LED照明を5万円以上購入する必要があり、購入額が30万円を超えた場合も補助は12万円まで。平均7万円の場合、800人が補助を受けられる。
初日の29日は6時から市民が並び始め、8時ごろに100人を超えた。市は午前9時前の来場はできないとしていたが、並ぶことを防止する実効的な手立てはなく、先着順で整理券を配布。大勢の市民が帰路につくことになった。
初日の動向を受け、「早い者勝ち」するための行動がヒートアップ。30日は午前3時ごろから行列ができ始めたという。長時間待つために折り畳みのいすを持ち込む市民も多く、市役所前はさながらキャンプ場のようになっていた。
6時台に来庁した市民らは、既に100人を超えていることを知ると「信じられない」と絶句。諦めて帰る人も多数いたが、「ちゃんと人数を数えてほしい」「納得できないので説明してほしい」「次回の分の整理券はもらえないのか」と待つ市民も多かった。
市職員は7時半ごろに姿を見せ、▽100人までしか受け付けられない▽次回の分の整理券発行などは行わない▽次回は8月下旬の予定で、受付方法は検討する―ことなどを説明。「また夜中から待てということか」「せっかくの週末に時間と体力を無駄にした」「こんなことを繰り返したら体がもたない」などと不満の声が多数上がった。太陽が昇ってからは、熱中症を避けるために、行列の一部が日陰に移動された。
所管する市エコアイランド推進課の下地洋子課長は本紙の取材に、「この2日間の状況を踏まえて、態勢を改めて検討したい」と述べるにとどめた。