市民交流拠点を形成 市長に基本構想答申 市役所周辺まちづくり
市役所を核とした新しいまちづくり検討委員会(池田孝之委員長)は7月31日、座喜味一幸市長に、市役所周辺まちづくり基本構想を答申。副委員長を務める嘉数登副市長が座喜味市長に答申書を手渡した。平良港から中心市街地にかけてのエリアと役割を区別し、子どもから高齢者までの多世代が交流できる市民交流拠点を形成することを目指す。また長期的な展開として、宮古空港南側のエリアを新たな産業・観光拠点に活用することを盛り込んだ。
基本構想は市役所を中心とした約100㌶が対象。構想では子どもから高齢者までの多世代が交流できる環境にやさしいまちづくりを目指し、行政や文化、働く場が集約する「定住に向けたエコ・チャレンジタウン」を掲げている。
平良港やトゥリバー地区、旧平良庁舎周辺の中心市街地は「市民・観光客の交流拠点」と位置づけられている。市役所周辺は役割の異なる拠点として整備し、都市機能が連結したまちづくりを目指す。
構想の対象地区は市役所をはじめ、消防署や警察、県の出先機関など、公共施設が集積していることが特徴。また宮古空港に隣接していることから、バスを始めとする公共交通アクセスを確保した新たな市民交流拠点を形成する。
拠点形成にあたり、「市民サービス施設の集積」や「利便性の高い快適な住環境創出」を図るため、計画的な都市基盤整備で土地利用を誘導するとしている。
また市民と協働して「まちを育てる」ため、官民一体となった取り組みを展開。市民参加のワークショップで提案された四つのプロジェクトを実施するほか、継続的に「まちづくり会議」を開いて市民参画型のまちづくりを検討する。
検討委員会では一時、宮古空港の南側を含めたエリアも構想の対象範囲に含めるべきではとの意見もあった。最終的な案では含めることを見送ったが、長期的な展開施策例を表記。
空港南側のエリアについては農業との調和を図りつつ、市の経済をけん引する新たな産業振興・観光発展に資する土地利用を検討していくとした。
平良港・中心市街地・市役所周辺・宮古空港南側の各エリアについて、それぞれの特性を生かしたまちづくりが展開されていくことが期待される。