報道陣の取材に応じる座喜味市長
=市役所
座喜味市長、予算計上「大変うれしい」 新総合体育館地下避難施設
政府が2024年度予算案に、宮古島市でのシェルター整備予算を計上する方針であることが、24日明らかになった。座喜味一幸市長が先月に、総合体育館建て替えに際し、地下避難施設を整備するための財政支援を防衛省に要請したことが功を奏したとみられる。座喜味市長は同日、報道陣の取材に応じ、「対応を大変うれしく思う」と述べた。
座喜味市長は先月7日、出張先の東京で防衛省を訪ね、小野田紀美防衛政務官と面会。老朽化のため現在の場所に建て替えが決まっている総合体育館の地下に、駐車場を兼ねた避難施設を整備するための支援を要請した。備蓄倉庫や自家発電施設を備え、4500人の市民が3日間避難できる規模の施設を想定している。
座喜味市長は「早急な予算確保を要請したが、調査費などを来年度予算に計上する方針を大変うれしく思う。ただし、防災拠点として使用できる地下構造物整備に、地方自治体の財政力で対応することは難しい。国に特段の配慮を頂きたい思いはあり、意見も伝えている」と述べた。防衛省の補助は通常3分の2が上限だが、それを大きく上回る支援を求めたと見られる。
4500人という規模は市民の10分の1以下であることについては、「有事の際には島民の避難を誘導しながら、官公庁職員が最後まで島に残り指揮を執ることが必要。空路海路での避難を進めつつ、地下駐車場を避難場所や指令拠点として活用することを想定している」と話した。