豊年祈願祭でクイチャーを踊る参加者ら =平良西里の漲水御嶽前

漲水御嶽で豊年祈願 4年ぶり夏祭り始まる

 4年ぶりに開催される「宮古島夏まつり2023」(主催・同実行委員会)が21日から、3日間の日程で始まった。夏まつりは漲水御嶽で行われた豊年祈願祭で幕開け。漲水クイチャーなど祈願舞踊を行ったほか、根路銘康文実行委員長らが御嶽に祈りをささげた。また、官民の関係者が宮古神社に玉串を奉典。夕方からの歩行者天国は、久しぶりの祭りを楽しもうと大勢の市民らで賑わっていた。22日は東西大綱引きやミス宮古島発表、最終日の23日は花火大会などが行われる。
 夏まつりはコロナ禍のため19年から中止されていた。22年は規模を1日に縮小しての開催をいったんは決定したものの、市内で新型コロナの感染拡大が続いたことや、県からの行動自粛要請もあり、やむなく取りやめとなった。
 豊年祈願祭は、はなぞのこどもえんの園児らによる元気いっぱいのダンスで始まった。うたき神道会や漲水クイチャー保存会、池間自治会、西原みどり会が祈願舞踊をささげた。徳八流太鼓が演奏を始めると、参加者らが自然と踊りはじめ、御嶽内で祈願を行っていた根路銘委員長や座喜味一幸市長らも笑顔でクイチャーを舞っていた。
 根路銘委員長は「さまざまな規制や我慢を強いられてきたが、4年ぶりに夏まつりが復活する。宮古島の聖地であるここ漲水御嶽で島の五穀豊穣を祈願できることが大変うれしく、感慨深い」とあいさつ。
 また「夏まつりは地域の人々や観光客に楽しんでいただける、夏の夜のビッグイベント。中心商店街の活気あふれる賑わいを満喫するとともに、宮古島から元気を全国に発信してもらえれば幸い」と呼びかけた。
 座喜味市長は夏まつりの復活を喜び、「幕開けを祝う祈願祭は、無病息災や豊穣・豊漁を祈念する特別なもの。躍動的なクイチャーで恵みの雨を祈願するとともに、4年ぶりの夏まつりが素晴らしいものになることを願う」と話した。
 歩行者天国は西里・市場・下里の3通りで実施され、22日は午後5時から。ダンスパフォーマンスやステージライブもある。ミス宮古島発表は同6時25分、メインイベントの東西大綱引きは同7時20分開始予定。
 23日は、午後6時半からトゥリバー地区で、花火大会が行われる。花火は宮古の語呂合わせで、385発を打ち上げる予定。

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