23年度事業計画などを承認した農業振興会の定期総会 =JAおきなわ宮古地区本部大ホール

22/23年産キビ代金78億円 農業振興会定期総会

 宮古地区農業振興会(会長=座喜味一幸市長)の2023年度定期総会が14日、JAおきなわ宮古地区大ホールで行われ、同年度事業計画などを承認した。22/23年産サトウキビの代金が78億5700万円で前年産に比べて11億1900万円、12・47%減少したことなどが報告された。23年度はサトウキビ増産に向けて関係機関が連携して有機物の畑地還元の推進などに取り組んでいく。
 座喜味会長は「農業も世界経済の動向の影響を受ける状況にあり、燃料や資材、飼料の高騰は大変に厳しいものがある。宮古島は観光が19年の状況に戻りつつある。宮古島の経済構造は第一次産業があって、その付加価値を高めて観光客に提供していくのが基本原則。第一次産業の持つ社会的使命はますます大きくなると思っている」とあいさつ。
 22年度はサトウキビ優良事例調査の全刈り調査が3年ぶりに実施され、今期から機械刈り審査へと移行した。22/23年産サトウキビのハーベスター利用率は91・3%(前期89・2%)となり、地区別では上野が96・5%で最も高かった。野菜・果樹では地産地消と地元産農産物のアピールのためトウガンやゴーヤーの消費拡大キャンペーンを行った。
 23年度事業計画ではサトウキビが全作型で低単収が問題となっていることから、増産に向けて有機物の畑地還元による土づくりおよび適切なほ場管理を推進し、サトウキビ管理機械の実演会や栽培講習会等を実施する。野菜・果樹は生産技術の向上や安全・安心な農産物づくりへの活動を積極的に行う。畜産は改良方針の順守による市場の斉一化、種雄牛・繁殖母牛の遺伝能力(育種価、ゲノム情報)を活用した増体・肉質の優れた素牛生産に努め、肉用牛の産地化を確立していく。

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