各企業のブースで説明を聞く生徒たち =未来創造センター多目的ホール

若い人材の確保向け 新卒者に企業説明会

 2024年3月新規高校卒業予定者らを対象にした宮古島地域企業合同説明会(主催・市、宮古公共職業安定所)が11日、未来創造センター多目的ホールで4年ぶりに開催された。市内の建設業や宿泊施設、自動車整備業など14社が訪れた就職を希望する高校生に業務内容や職場環境、研修制度などについて説明した。どの業種も人手不足が課題となっており、若い人材の確保に向け地元企業を選択肢に考えてもらおうと自社の魅力をピーアールした。
 開会式では座喜味一幸市長(代読・嘉数登副市長)が「就労場所が市内の多様な企業に参加してもらった。生徒たちはこの機会に地元での就職を選択肢の一つとして捉え、積極的に企業の情報を得てほしい。企業も職場の魅力を存分に伝え、貴重な人材の確保に成功することを願っている」とあいさつした。
 今回の説明会は新卒者をはじめ高校在学中の1・2年生、就職を希望する3年以内の既卒者、保護者を対象に実施。会場には各社のブースが設置され、訪れた生徒たちに会社の特徴や仕事の内容、福利厚生などを説明しながら自社をPRした。VRによる面接や職場の体験も行われていた。
 床・内装工事業の巴組は窓枠や工具を見せながら説明。「実際に工事の過程は見たことがないと思うので、少しでも分かってもらおうと使った。内装業を含めて建設業は若いメンバーが少ない。ぜひ来てほしい」と呼び掛けた
 今回は自動車整備業が目立ち、参加した事業者は「自動車や重機は増えているが、整備や検査をする整備士が圧倒的に足りない。専門的な職人が不足している」と強調した。
 引率した宮古工業高校の進路担当者は「新規の求人が増えており、学校に説明に来る企業もある。コロナ明けもあるが人材確保に力を入れている。生徒にはしっかりとやりたい仕事を掘り下げ、保護者ともよく話し合って進路を決めてほしい」と述べた。
 宮古公共職安の嶺井仁所長は「若い人材確保の意向が強い。企業が何をやっているのか、若者にとって働きやすいのかPRしてほしい。特に今後のキャリア形成についてどの資格を取得すれば、どこの部署で働いて手当がつくのかなど育成を中心に説明してほしい」と話していた。

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