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電子図書館4013冊を貸出 市立図書館、導入から半年

 市立図書館(奥平知恵美館長)に電子図書館が導入されて半年が経過したが、これまでに4066人が利用して4013冊(5月末現在)を貸出している。同じ人口規模の自治体と比べて多い方だが、まだ電子図書館を知らない市民もいるため、さらに周知を進めたいとしている。一番人気は電子書籍とあって「動く絵本」だという。4月からは1冊を同時に大勢で読める書籍も取り入れ、学校の集団読書などに活用されている。
 電子図書館はパソコンやタブレット、スマートフォンなどで24時間365日いつでも、どこでも貸出返却ができる。出版社の許可を得て電子化された書籍を貸出しており、読みやすく文字を大きくできる本、音声で読み上げる聞く本、絵が動画になるなど紙の本にはない機能がある。コロナ禍をきっかけに全国の図書館で導入が増えているという。
 同図書館では昨年12月16日から開始。約3000冊が利用できる。対象は市内に住民登録のある人。貸出冊数は2冊(予約2冊)まで。貸出期間は7日間。自動返却のため返し忘れがなく延長も可能。有効期限内の図書館利用カードがあれば申請手続きなしで利用できる。利用する際の通信料金は利用者負担。
 利用者数は開始した12月は884人、1月818人と多かったが、その後は2月647人、3月575人、4月488人、5月654人。貸出冊数は12月564冊、1月588冊、2月638冊、3月580冊、4月962冊、5月681冊。同図書館が独自に作成した郷土資料の閲覧数は合計596回。
 動く絵本の貸出が最も多く、科学や社会の学習漫画も人気があり、実用書や歴史、言語関係もよく貸し出されている。通常の電子書籍は1度の利用者が1~2人だが、人数無制限で同時に利用できる読み放題パックも取り入れ、一部の学校では利用されている。
 奥平館長は「利用者からは『とても便利』という声があるが、電子図書館が始まっていることを知らない市民も多く、周知していきたい」と述べ、GIGAスクール構想で児童生徒に1人1台タブレットが配布されていることから「調べ学習や集団読書で利用してもらえるよう充実させたい」と話していた。

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