石井さん(左から2人目)ら協定参加事業者が会見を開いた =15日、市役所

保全協定事業者をPR 安心安全や環境に配慮

 保良クバクンダイ鍾乳洞(通称・パンプキンホール)の保全利用協定に参加しているマリンレジャー事業者は15日、市役所で会見を開いた。安心安全や環境に配慮している同協定をPRするとともに、市民や観光客に協定加入事業者の利用を呼びかけた。協定未加入の事業者が、大型連休中に鍾乳洞ツアーで海難事故を起こしたことを受けてのもの。会見に同席した市観光商工課の川平敏光課長は、市として参加事業者を積極的に広報していく考えを示した。
 協定は保良泉ビーチから出発する鍾乳洞ツアーに関するもの。▽サンゴ礁を破壊しないよう徒歩ではなくカヤックなどを使う▽1日の人数は全事業者合わせて80人まで▽ガイド1人に対しての参加者は最大8人▽拝所であることを伝え迷惑行為を禁ずる―など、自然環境や地域への配慮、安心安全なレジャーの提供を定めている。昨年8月に県知事の認定を受けた。
 現在鍾乳洞ツアーを提供している10事業者のうち、9社が協定に加わっている。唯一未参加の事業者が、大型連休中に連続してカヤックを漂流させる事故を起こしたため、ツアーの安全性を不安視する多くの声が寄せられたという。
 締結事業者代表の石井将弘さんが「マリンレジャー業の最も根底にあるのは安全管理。私たちは知事の認定を受けたルールに基づき、安全管理や環境保全、地域文化への配慮を徹底している」と話した。その上で「残念ながらルールを守らない事業者もいるが、皆さまのお店選びが水難事故の防止と宮古島の環境保全につながる」と訴えた。
 川平課長は「一歩間違えれば大変な事故につながるため、市としても危ぐしている。観光協会とも連携し、協定に参加している事業者を利用するよう広く市民や観光客にアピールしていきたい」と述べた。
 マリンレジャーのルール作りに精力的に取り組んでいる市議の砂川和也氏は、「正直者が馬鹿を見るようなことがあってはいけない。世界的に持続可能な観光が重要視されるようになってきており、利用者の業者を選ぶ目も問われていると思う」と話した。
 協定に加わっている事業者は次の通り。(順不同)
 アイランドワークス▽リーフノット▽青色のシーズン▽わーら▽カヤックやまちゃん▽タイド▽シーエンジョイ▽オーシャン21▽マリンフォード

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