プラザ棟3万人来館、前年比1.8倍 不用品リユース率97%
市クリーンセンターのリユース事業は2022年度、97・7%の不用品を再利用したことが21日までに分かった。市民から6万9489点を受け取り、6万7091点を譲り渡したもの。来館者数は延べ3万59人で、前年度比1・85倍に増加した。20年度の供用開始から3年間が経過し、市民に施設の存在や活用方法が浸透してきている。プラザ棟は再利用だけでなく、適切な分類によるごみ減量の啓発活動などにも取り組んでいる。
リユース率は20年度58・1%、21年度72・7%、22年度97・7%と年々上昇。ただし、初年度の統計には若干の漏れがあるという。22年度は1日当たり242・1点を受け取り、233・8点を譲り渡した。
上昇の背景について施設職員は「初めのうちは線引きが分からず持ち込まれたものを受け入れていたが、状態の良いものでないと引き取ってもらえない。汚れなどのあるものは受け取らず、所有者に処分してもらうようにした」と説明。大量に持ち込まれると点検に時間がかかるため、段ボール箱1、2個分程度にするよう呼びかけている。
職員は「利用者にも理解が進み、大量の持ち込みは減ってきた。また、同じような品をたくさんもらい受ける人には、本当に必要なものか確認しているようにしている。ものを循環させるだけでなく、ごみの減量に取り組むのがプラザ棟の役割」と述べた。
施設内には紙を燃えるごみと混ぜずに資源ごみに分類することで、焼却せずにリサイクルできることの呼びかけや、不用になったセーター類を掃除用具として活用する方法などの紹介が掲示されている。
来館者数は20年度が1万4149人、21年度は1万6213人だったのに対し、22年度は3万59人と大幅に増加。施設の認知度が上がったことも要因の一つだが、22年度はコロナ禍による臨時休業が1日も無かったことも影響していると見られる。20年度は94日、21年度は115日間の臨時休業があった。
プラザ棟では日用品の受け渡しだけでなく、大型家具やベビー用品などの入札も定期的に開催している。今年度からは食器類などのレンタル部門も本格的に稼働した。初回の利用には登録が必要。問い合わせは(79・7810)まで。