市のふるさと納税返礼品パンフレットや情報誌掲載記事 =宮古島観光協会

市22年度ふるさと納税10億円 年々増加、初の大台

 宮古島市に寄付された2022年度のふるさと納税が10億1374万円となり、初めて10億円の大台に乗ったことが12日分かった。市へのふるさと納税は年々増え続けており、2億6401万円だった18年度の4倍近くに達した。前年度比では1億9490万円の増。市によると、返礼品では旅行券が最も人気で、他の自治体に比べて一人当たりの寄付額が高い要因になっているという。マンゴーや宮古そばも人気を集めている。
 ふるさと納税に対する返礼品は、寄付額の上限30%までと定められている。市内の高級リゾートの宿泊券を受け取るためには、3倍以上の金額を寄付する必要がある。宿泊券の最高額は114万円で、市の返礼品最高額は150万円分の旅行クーポンが受け取れる500万円のもの。件数・金額ともに1位は旅行券、2位はマンゴー。
 市企画調整課の前原敦課長は「宮古島に行ってみたいという気持ちを多くの方に持っていただいていることは、とてもありがたい」と話す。件数別の3位は宮古そばだという。「郷土料理や特産品を選んでいただけるのは市としてもうれしいこと。マンゴーはリピーターも多く、毎年寄付していただける人もいる」と述べた。
 市への寄付が増額を続けている要因については「登録するポータルサイトを拡大したことや、返礼品の充実が挙げられる。10億円という金額を一つの目標にしていたので、達成できて良かった」とした。
 ふるさと納税は学校給食費の無償化や、島外の大会などへの選手派遣費などに用いられている。前原課長は「今後も寄付をいただくためには、使途を明確に説明し、感謝の気持ちを伝えることが大切だと思う。観光を希望して寄付される方が多いので、美化活動や環境保護にも活用し、より魅力ある宮古島市づくりにも努めたい」と語った。
 市は座喜味一幸市長や子どもたちが寄付への感謝を伝える動画を作成し、ユーチューブに公開している。
 市財政課の国仲英樹課長は「あくまで寄付をいただいてのものなので、恒久的な性質の財源とは考えていない」とした上で、「これだけ多額の寄付をいただけるのは本当にありがたいこと。皆さんの思いを受け止め、効率的な活用に努めていきたい」と述べた。

関連記事一覧