コロナ後の経済振興注力 宮古島商工会議所、根路銘体制で初総会
宮古島商工会議所(根路銘康文会頭)は27日、市内のホテルで、根路銘体制初めての通常議員総会を開催。2023年度の事業計画や収支予算など3議案を審議し、いずれも原案通り承認した。23年度は「新しい時代を見据えた『自己変革』」をスローガンに、コロナ収束後の経済振興支援などに注力する。予算総額は1億8588万円。根路銘会頭は「コロナ後に向けた準備に協力していきたいというのが商工会議所の思い」と語った。
同会議所は「未来永劫発展し続ける地域経済の実現」を基本理念に、変革・現場主義・利用者目線の3つを行動指針に掲げている。23年度の重点項目は▽会員企業の交流・サービス事業の推進▽持続的な成長を目指した経営強化▽コロナ収束後の新たな経済振興の取り組み―など。
コロナ後に向けては、観光産業の復活支援に取り組む。海外からのインバウンド戦略から国内旅行者に方向転換した「量より質」の観光地を目指す。また、2次交通の課題にも行政・関係機関と連携して取り組んで行くとしている。
市役所移転による中心市街地の空洞化を避けるべく、賑わいのあるまちづくりを目指して中心市街地活性化協議会を立ち上げる。イベントの企画・運営や商店街への誘客に向けた消費喚起促進事業の提案などを行っていくという。
6次産業化の推進や人材育成、スポーツイベントと連携した島内消費活性化などにも取り組む。
23年度収支予算のうち、一般会計が4805万円、特別会計が6会計合計で1億3782万円。特別会計の内訳は▽中小企業相談部5061万円▽共済制度1690万円▽特定退職金共済事業1020万円▽会館管理968万円▽労働保険事務組合365万円▽退職金4677万円―。
根路銘会頭は「コロナが5月には5類になるというなか、既に観光客が大幅に増えていることを実感している。23年度はコロナ前よりも多くのお客様が宮古に来ることも予想され、アジアからのインバウンドも始まる」と展望。「特産品の創出などの準備にどうにかして協力していきたいというのが商工会議所の思い。1次から3次までの産業がしっかりと利益を出すことが良い流れを生むと確信している」と語った。