6庁舎の管理一括委託 宮古島市、財政負担軽減目指す
宮古島市(座喜味一幸市長)は市役所と旧中央公民館、旧平良・上野・城辺・下地の計6庁舎の管理業務を1事業者に一括して委託する。類似した施設の維持管理を一元化することで、財政負担の軽減を目指すもの。予算限度額は8500万円。事業者は公募で選定し、3月中に契約を締結する予定。宮古島市は2005年に5市町村が合併して誕生したが、類似施設の維持が財政を圧迫するという課題は今も残されたままだ。
5市町村が合併した宮古島市には、役所や公民館などの類似施設が各地に点在し、利活用や維持管理が課題になっている。老朽化している建物も多く、平良第2庁舎と伊良部庁舎は昨年解体された。
上野・城辺の2庁舎は現在、市民課の出張所として使用されている。下地庁舎には宮古島ICT交流センターや宮古島観光協会などが入居。上野庁舎は取り壊す計画だったが、座喜味市長が重要公約として掲げる地産地消・6次産業化の拠点として整備する計画。
平良庁舎と旧中央公民館は現在活用されていない。平良庁舎については利活用検討委員会で、民間活力を導入して地域に賑わいを創出する施設として整備する方針が示された。
各庁舎の管理業務はこれまで個別に委託契約を結んでいたが、今回初めて6庁舎を一括して委託する。業務の効率化と維持管理費抑制が目的。市財政課の国仲英樹課長は「単純計算で同じ施設が5つあることになり、維持費を圧縮する必要がある」と説明。
利活用については「下地庁舎の1階に余剰スペースがあるが、建物は使わないとだめになってしまう。まだ新しい建物なので、入居者を募るなどの有効活用を検討したい」と述べた。
使用していない平良庁舎と旧中央公民館は、巡回警備や保守点検業務などを委託する。上野・城辺・下地の3庁舎は、消防設備やエレベーターなどの保守点検、環境衛生管理など。市役所では周辺を含めた清掃や、空調機のフィルタ交換なども含まれる。
委託事業者は毎月末に業務報告書を提出することが必要で、下請けに再委託する場合は、地元事業者を優先するよう求めている。応募締め切りは20日。24日に選定委員会を開き、27日に契約締結の予定。