1年生の児童らと給食を楽しむ座喜味市長 =伊良部島小中学校

給食で「みゃーくの日」 全食材に宮古産活用

 宮古島市(座喜味一幸市長)は17日、市内全小中学校の給食で「みゃーく食材の日」を実施。おかずとデザートのすべてに宮古産の食材を活用した特別メニューを提供した。市産業振興局が主体となり取り組んでいる地産地消推進の一環として行ったもので、給食では生産者の思いなどをまとめた動画を放映し、食農教育の充実を図った。座喜味市長と大城裕子教育長が伊良部島小中学校(與那覇盛彦校長)を訪ね、児童らと一緒に給食を楽しんだ。
 市は学校給食の地産地消推進に注力するため、2021年度にプロジェクトチ―ムを編成。給食調理場や生産農家・JA・漁協などの連携により、20年度に11・1%だった地元産食材利用率は、21年度で17・6%に向上した。活用をさらに推進し、市の農林水産物の生産・消費拡大につなげるため、「みゃーく食材の日」を実施。学校栄養士が考案した特別メニューを全小中学校に提供した。
 献立は、JAや生産農家が提供した野菜と宮古食肉センターの豚ミンチを使用した「みゃーく島カレー」、伊良部漁協が生産したマグロフライ、ゴーヤのサラダ、アロエゼリーの4品。伊良部島小の児童からは、「とてもおいしい。苦手な野菜もあるけど、きょうは全部食べられた」といった声が聞かれた。
 給食時間に放映した動画では、毎日のように使用されているというニンジンを栽培する様子や、支柱につるを誘引し実を中に吊って育てるトウガンの立体栽培、マグロの水揚げ・加工現場などを紹介。「農家や漁師、調理師など、給食を作ってくれる多くの人に感謝しておいしく食べましょう」と呼び掛けた。
 児童と触れ合いながら給食を食べた大城教育長は「関係各位が協力の下、すべてに宮古産の食材を使用した給食が実現できたことは大変素晴らしい」と話した。座喜味市長は「子どもたちが喜んでくれると生産者の意欲も上がる。学校給食を地産地消のさきがけとしたい」と語った。
 産業振興局の宮國範夫局長は「調理場の職員に生産者の思いを現場で直接聞いてもらったことで、気持ちが一つにまとまり連携が進んだ」と話した。同局は地産地消や6次産業化の取り組みを強化するため、来年度から新たに「地産地消推進係」を新設する。

「みゃーく食材の日」で全小中学校に提供されたメニュー

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