観光産業全般で人材不足 対応を継続して協議
2022年度第3回宮古島市観光推進協議会(会長=座喜味一幸市長)が16日、市役所で開催された。同年度は入域観光客数がコロナ禍前の水準に回復しつつあるものの、観光産業全般における人材不足などが顕在化しており、中長期的な課題の対応とともに継続して協議していく。観光推進計画の見直しについても検討する必要があるとしている。また観光客1人当たりの市内消費額も国の旅行需要喚起策の後押しなどで上昇していることが報告された。
22年度に見えてきた観光課題として「観光産業全般における人材不足」を挙げ、宿泊・飲食・交通その他関連事業者の人材不足への対応、労働力確保のための取り組みの方向性検討、昨年5月に発生した2次交通不足などピーク時の受入体制強化を挙げている。観光推進計画は策定から5年が経過しており、コロナ禍を経て変化する観光客のニーズや受入体制を踏まえ、「量」だけでなく「質」を考慮して見直しを検討する必要があるとしている。
2次交通に関してタクシーは1月の利用客が増加傾向だが車両台数と乗務員のバランスが取れ、事業者によっては乗務員が増えている所もある。レンタカーは各事業者で異なるが、人材不足となっている状況もあり、今後需要が増加しても対応しきれないという声もあった。バスは需要増加で団体の申込みを断るケースが出ている。
入域観光客数は4月~12月で57万5430人と空路のみではコロナ前の17~19年度と同水準で推移。今後は海外旅行の需要増加や全国旅行支援終了後の動向を注視する必要があるとしている。21年度の空路観光客の1人当たり市内消費者額は9万7456円で過去最高だった。
宿泊税導入に関しては市法定外目的税庁内検討委員会に提案し、庁内で導入を推進していくことを決め、今後は作業部会を設置して外部有識者を交えて制度の詳細を議論していく。