可燃物の指定ごみ袋 4月から「取っ手付き」
宮古島市廃棄物減量等推進審議会(会長・山川彩子沖縄国際大学准教授)は31日、諮問のあった一般廃棄物処理基本計画の策定について、可燃物の取っ手付き指定ごみ袋に変更することや、事業系の自己搬入手数料を現行の1㌔当たり40円を2023年10月から10円ずつ段階的に引き上げ、27年度までに80円とする内容の審議結果を座喜味一幸市長に答申した。同日、市役所で副会長の下地睦子環境衛生局長が報告、説明した。
同局によると、一般家庭用の指定ごみ袋については、利便性を向上するため現行の形状を4月から取っ手付きに変更。製造に経費がかかるため審議は難航したが、原料に再生材を使用するなどリサイクル促進も含めて検討した結果、審議会では現在の単価を維持することを承認した。現行の点字付きは継続する。
現在、自己搬入の手数料は1㌔当たり40円で、自宅前にごみを出すことに比べて安価になるという矛盾を踏まえ、見直しを審議した結果、一般家庭については、粗大ごみは処理券の貼り付け、可燃ごみ、資源ごみは指定ごみ袋に分別して搬入し、計量時は無料とする。
一方、事業系自己搬入はホテルなど宿泊施設や観光客の増加で排出ごみ量が増加している状況で処理経費が増大するとして市民負担軽減のため単価を見直す。ただし、現在の社会情勢や燃料及び原料・資材などの高騰があることを踏まえ、段階的に引き上げる。ことし4~10月を周知期間とし、10月以降と24年度から10円ずつ引き上げ、27年度で80円とすることを決定した。
21年度のごみ処理に関する経費は、収入の1億1649万円に対し、燃料や運搬などを含む支出が9億3890万円と大きく上回る状況となっている。下地局長は21年度の可燃ごみのうち、紙や布が全体の68%を占める状況を踏まえ、「ごみ減量化や処理費用削減のためには、特に紙類については新聞紙や段ボールなどと同様、資源ごみで出してほしい」と呼び掛けた。
同審議会は22年10月から3回にわたって諮問内容の審議を実施。基本計画は、23年度までの現行計画について、コロナ禍の状況で落ち着きが見え始め、観光客が増加傾向にあることや、リゾート開発などホテル整備が加速する中、来島者及び観光関連施設が排出するごみ量や生活排水の増加が予測されるとし、排出量の減量化のための目標値などを見直し、改定した。