渡真利(下地與那覇)さん、来間(多良間)さん発表 しまくとぅば語やびら大会

 第27回しまくとぅば語やびら大会沖縄県大会(主催・沖縄県文化協会)が21日、西原町民交流センターで開かれた。地区大会で選出された県内各地区の代表者16組19人がそれぞれの方言で、地域に伝わる民話や身の回りのことなどを発表。宮古地域からは下地与那覇の渡真利朗男さん、多良間村の来間玄次さんが市文化協会(饒平名和枝会長)の推薦で出場した。また、2022年度しまくとぅば普及功労者として表彰を受けた元宮古地区中学校文化連盟会長、宮國敏弘さんの活動も紹介された。
 市文化協会は昨年7月、3年ぶりに鳴りとぅゆんみゃーく方言大会を開催。市長賞を受賞した渡真利さん、教育長賞の来間さんを県大会に推薦した。
 渡真利さんの演題は「ことわざ んきゃーんとぅんなま(昔と今)」。ことわざの昔からの意味が現代の生活の中では変わってしまったとユーモアたっぷりに話しつつ、「年寄りの知恵袋」は世の中が変わっても大切な宝だと訴えた。
 来間さんは「ぬーまーやでぃぬつえーぬつぬぅいん(馬は家族 生命は生命の上に)」と題し、少年時代に世話をしていた馬が肺炎で亡くなってしまったエピソードを紹介。迫真の演技で命の大切さを訴えた。
 宮國さんは中文連会長時代に中学校方言大会を立ち上げるなど、しまくとぅばの継承に貢献。また、宮古島の民謡や方言をモチーフにした劇の脚本執筆など、方言の魅力発信に積極的に取り組んでいる。
 県大会に出席した饒平名会長は「下地与那覇と多良間の方言が発表できたのは大変意義深い。しまくとぅばの魅力や多様性を感じるとともに、改めてみゃーくふつに対する思いが深まった。なお一層継承活動に力を注ぎたい」と述べた。

宮古島の言葉でことわざを紹介する渡真利さん=西原町の町民交流センター
多良間の言葉で情緒豊かに話す来間さん

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