夜間潜水捜索訓練に取り組む海保の潜水士と市消防の水難救助隊員
=平良港第4埠頭
初の夜間合同潜水訓練 海保、消防が連携強化
宮古島海上保安部(福本拓也部長)と宮古島市消防本部(宮國和幸消防長)は19日、平良港第4埠頭で初の夜間合同潜水訓練を行った。海保の巡視船はりみずの潜水士と市消防本部の水難救助隊が、夜間の行方不明者を想定して水中で捜索訓練に取り組み、互いの連携を強化した。
訓練には海保14人、市消防16人の計30人が参加。午後3時35分からの基礎訓練では、はりみずからの船首飛び込み、海面からロープを使って船に乗り込む船首登はん、水中結索などが行われた。
夜間訓練は日没後、午後6時頃から始まった。夜間の水中には昼間とは異なる危険があり、光に向かって突進する性質のあるダツに気を付けるため、照明は平行にせず上下のみを照らすなど注意事項を確認。参加者たちは夜の海に潜水し、照明を使いながら環状捜索、平行捜索に取り組んだ。
市消防の来間克広水難救助隊長は「互いの力を確認することで意識も向上すると思う。救助方法の情報交換にもなる。人命救助という目的のため互いに連携を強化したい」と話した。
海保と市消防は2017年に業務提携を結び、連携と能力向上を図るため合同訓練を実施してきた。海保の担当者は「海保も消防も同時に出動する機会がある。訓練を通して連携を強化することで人命救助の向上につなげたい。一緒に訓練をすることで、いろんな事案にも対応できるようになる」と話していた。