宮糖城辺が操業開始 初日甘蔗糖度13.57度
宮古製糖城辺工場は9日、2022/23年期サトウキビ製糖操業を開始した。初日の平均甘蔗糖度は13.57度、原料の約7割が基準糖度帯(13.1度~14.3度)以上となった。今期、同工場では生産量11万4837㌧(前期実績11万8348㌧)を予想している。悪天候が続いているためハーベスターが稼働できず、この日は手刈り原料のみの搬入となり、原料不足のため圧搾開始は来週になると見込まれている。
初日の原料搬入量は143㌧。甘蔗糖度の内訳は基準糖度帯が42.64%、14.4度以上が27.96%、13.0度以下が29.4%。1㌧当たりの農家平均手取り額は2万3001円。
収穫面積は2074㌶で12㌶増加。内訳は1388㌶、夏植が570㌶、春植が116㌶。単収は株出4.9㌧、夏植7.1㌧、春植4.7㌧を見込んでいる。面積はほぼ前年並だが最も多い株出の単収が低くなり、生産量は約3500㌧減少を予想している。
開始式では宮糖の渡久山和男社長ら関係者が原料のサトウキビを投入して豊作と安全操業を祈願した。渡久山社長は「昨年、城辺工場は雨天による原料不足で22日間の圧搾停止を余儀なくされた。雨の日の原料確保が難しくなっており、農家をはじめ関係者にはサトウキビの課題も含めて理解と協力をお願いしたい」とあいさつ。
座喜味一幸市長(代読.伊川秀樹副市長)が「機械による収穫が増加しており、城辺工場管内でも約98%のハーベスター収穫の申込があり、引き続き安定生産に向けて関係者がしっかりと連携してサトウキビ生産振興に努めることが重要」と述べた。
砂川喜信所長県宮古農林水産振興センター(代読.山口悟同センター農業改良普及課長)が「2年連続で全工場が年内操業を開始する予定。生産農家は早期操業によるメリットを存分に生かすため、収穫後の早期株出管理や生育初期の雑草管理に重点を置いた肥培管理で次期作の増収につなげてほしい」と呼び掛けた。