水道代2カ月分無料に 宮古島市、一般家庭2万7300件対象
宮古島市(座喜味一幸市長)は7日、全市民を対象に、来年1、2月の一般家庭用水道料金を全額免除する方針を明らかにした。市議会(上地廣敏議長)12月定例会で同日行われた提出議案に対する質疑で、兼島法昭水道部長が答弁した。コロナ対策の国庫支出金1億9671万円を財源に、一般会計から公営企業会計負担金に1億8110万円を支出する。対象は一般家庭の上水道約2万3400件、下水道3900件の計2万7300件。
公営企業会計負担金に1億8110万円の内訳は、水道1億6864万円、公共下水道986万円、農業集落排水180万円、漁業集落排水80万円。免除対象は一般家庭用のみで、事業用は含まれない。上限は設けず原則として全額免除となる見込み。
兼島部長は「2カ月分を全額無料とする計画だが、市民の皆さんには良識ある使用を願いたい」と述べた。通常時と比べて過度に使用量が増加した場合は、免除措置の対象外とすることも検討しているという。
議員から事業の根拠を問われた兼島部長は「2億円を目処に営業用を含めた免除などさまざまな検討をした結果、一般家庭用の2カ月分免除が妥当と判断した」と説明した。議員からは各家庭の水道料金が大きく異なるとして、基本料金のみの一律免除を長期間継続することを要望する意見があった。
新型コロナウイルス感染症対策地方創生臨時交付金は水道料金支援のほかに、私立保育所などの光熱費の負担軽減▽宮古地区医師会のPCR検査購入キット補助介護保険施設及び障がい者福祉施設の運営費助成―に使用する計画。
同日の本会議では、市周辺海域において水上オートバイなどの危険航行による事故を防止するための条例案▽農業生産力向上及び農家所得アップ支援事業▽結婚新生活支援事業―など、さまざまな提出議案に対する質疑が行われた。
8、9の両日は総務財政・文教社会・経済工務の3常任委員会がそれぞれ付託された議案を審議する。一般質問は13日から土日を除く19日までの5日間。