高台にはサシバの形を模した展望台がある =伊良部池間添の牧山公園

収益性高い観光地に 牧山公園活用で調査

 宮古島市(座喜味市長)は1日、伊良部牧山公園の利活用に関するサウンディング型市場調査の実施要項を発表した。同公園は展望台からの眺めなどが人気で多くの来訪者があるが、観光消費を発生させる仕組みがないという課題がある。施設の老朽化が進んでいるため、収益性の高い観光地として活用する方法を、民間事業者や市民との対話を通して検討するための調査を実施する。21日に現地見学会・説明会を予定、申込期限は15日。
 同公園内の高台には1981年に完成したサシバを模した展望台があり、伊良部大橋を含む美しい海浜や宮古本島を一望することができる。公園内には全長約1370㍍の遊歩道や2つの広場などがあり、緑地面積は約29・7㌶。
 観光バスのコースになるなど訪れる人は多いが、公園内に消費を発生させる仕組みがない。施設の老朽化が進み将来的に維持管理費や補修費用がかかる可能性があるため、市は民間事業者の活力を最大限に取り入れた事業を検討している。
 サウンディングとは民間事業者との意見交換などを通し、事業に対してさまざまなアイディアや意見を把握する調査。市場性の有無や実現性▽行政だけでは気づきにくい課題▽民間事業者の参入意欲や参入しやすい公募条件―などを把握することが目的。
 対象は公園の利活用による事業の実施主体となる意向を持つ法人または法人のグループ。展望台・既存スペースなどのさらなる利活用アイディア▽活用アイディアを実施する場合の運営スタイルの提案▽市場性の有無と持続性―などについての提案を募集する。
 公園の整備に関わる官民の役割分担や管理運営の方法などは現時点で未定で、提案に基づいて整備方針や利活用条件を整理することを想定している。同公園は県の条例に基づいて自然公園に指定されているため、建築物などを作る際には県との事前調整が必要になる。また、市の地下水保全条例や景観計画に関わる制限などもある。
 サウンディングに参加を希望する事業者を対象とした説明会・現地見学会を21日午前9時半から行う予定。申込・問い合わせは市観光商工スポーツ部観光商工課(電話・73・2690、メール・kanko@city.miyakojima.lg.jp)まで。

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