県の経済施策に関する議論が交わされた経済対策関係団体会議 =県庁

観光、飼料高騰など要望 県と経済界、コロナ後に向け意見交換

 【那覇支局】県は4日、新型コロナウイルス対策に関する今後の方針を産業界と話し合う経済対策関係団体会議をオンラインで開催し、感染対策を講じながら需要喚起を図るための施策を示した。参加した関係者からは施策を評価する一方、アフターコロナに向けた観光関連で外国客対応やレンタカー事業者への支援、飼料高騰問題、文化芸術活動などの課題が挙げられるなど、積極的な意見交換が行われた。
 県庁での会議には県の照屋義実副知事や関係部長、商工会、観光関係団体、県農業協同組合、オンラインで経営者協会や商工会議所連合会など経済関係団体、宮古島観光協会などが参加した。
 沖縄観光コンベンションビューローの下地芳郎会長は、今月末から始まる国際線の再開に関して、運航を再開する航空会社への支援強化や観光客に対する安全対策への発信強化などを求めるとともに、県内の観光業界への支援や人材確保も要望した。
 県文化振興会の稲福弘理事長は「県民は不要不急の外出をすることに罪悪感を持っている」と指摘。医療の現状に理解を示す一方で、「文化芸術活動を高めていくためには県民の活動は非常に大事になってくる」と述べ、県民に対する行動のガイドラインを示すよう求めた。
 このほか、農業関係では飼料高騰に対する畜産農家への支援、ワクチン接種の向上を図るための出向きおよび職域接種の拡充、レンタカー事業者の送迎バス燃料支援事業の継続を求める要望があった。
 県は経済対策のうち、新型コロナに加えて原油・物価高の影響を受けた中堅・中小企業、その他法人および個人事業者を対象とした「おきなわ物価対策支援」案を示している。一律支援型では定額で法人10万円、個人5万円、影響審査型で最大で法人50万円、個人25万円などを内容とする制度を検討しており、10月中旬以降に申請受付を開始する予定。

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