一般会計補正予算の原案採決で賛成に挙手する与党と中立会派の議員ら =市議会本会議場

政策参与報酬追加 本会議で一転成立 与党中立の賛成多数

 宮古島市議会(上地廣敏議長)9月定例会は29日の最終本会議で、総務財政委員会が報告した政策参与報酬201万円を削除する2022年度一般会計補正予算修正案を、与党と中立12人の反対多数で否決し、原案を可決した。3月に成立した22年度当初予算で1人分の報酬を1年間で計上したが、座喜味一幸市長は4月に2人を任命したため、10月以降の報酬を今定例会に提案。野党側が予算計上のあり方を疑問視し、「議会軽視」として削除する修正案を28日の同委員会で可決していた。
 討論で西里芳明氏は「6次産業化、平良庁舎など(跡地利用の)施設あり、緊急を要する。市長も非を認めており、政策参与は必要」、山下誠氏が「行政の停滞を招く。市長も深く反省しており、修正案はやり過ぎ。当局は反省すべきだが、指摘を受けて説明責任を果たしたことを評価する」とそれぞれ述べ、修正案に反対し、原案に賛成した。
 一方、下地信広氏は「当初で予算措置がないまま補正を提案した。市長は2人を当初から考えており、当初で措置すべき。(参与は)後援会のメンバーがいるようなもので私物化」、下地信男氏は、「予算措置しないまま2人を任命したことは議会軽視で無計画な行政運営。(質疑の)議会に対して真摯に答えるべきで、一般質問で答えるというのは誠意がない」と修正案賛成、原案反対を討論した。
 採決が挙手で行われた結果、修正案の賛成は野党11人と少数、原案賛成は与党と中立12人の多数となり、修正案を否決し、原案を可決した。この結果、政策参与報酬201万円を盛り込んだ2億9634万円を追加し、歳入歳出総額を392億6595万円とする22年度一般会計補正予算が成立した。
 補正予算が可決されたことに座喜味市長は「原案通りに予算を通していただき、ありがたい」と述べるとともに、当初予算で2人を計上しなかったことには、「予算は計画的に綿密に詰め、議会に提案していくという計画性においては、しっかり対応していきたい」との考えを示した。
 このほか、港湾や国民健康保険など特別会計補正予算をはじめ、ふるさとまちづくり応援寄付金、職員育児休業、児童館、附属期間設置の条例一部改正、トゥリバー海浜公園設置管理の条例制定、辺地総合計画変更、財産取得、市道路線認定、字の区域変更の議案を全会一致で可決するとともに、21年度決算を認定した。陳情では総合福祉センター(仮称)建設要請を採択したほか、3件を閉会中の継続審査とした。

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