平良港物流センター 総合的検討必要 台風「品薄」で市長見解
宮古島市議会(上地廣敏議長)の9月定例会は一般質問第2日が22日、本会議場で開かれ、5人が登壇した。2つの台風接近で長期間にわたって生活物資が品薄状態となったことに関連して平良港総合物流センターが機能しなかったことに座喜味一幸市長は、総合的な検討が必要との認識を示した上で「将来にわたる構想を見直しながら検討したい」との見解を示した。関連して大嶺弘明建設部長は、課題解決に向けて定例会終了後にも港湾など関係者と意見交換する方針を示した。前里光健氏への答弁。
座喜味市長は、「今の荷さばきでいいか、台風や緊急時の生鮮食料品の保存をどうするかなどの課題、農水産物の貯蔵や拠点としての連携も含めて(検討を)進める必要がある」と強調した上で、企業に対する台風時の生鮮食料品の保存保冷を依頼することや、行政側の施設整備の支援などの方策について検討する方針を示した。
大嶺部長は、「台風時に商品などのストック機能も想定していたが、今回の台風では供用開始間もないこともあり、港運会社と小売業者との流通構築が十分でなかった」と要因を挙げ、意見交換で課題を抽出した上で認識を共有し、流通システム構築や品薄改善に取り組むと説明した。
また、流通システムが機能しなかったことには「市として改善する余地がある。整備に当たって関係者に情報提供したが十分でなく、啓もうや経営者に利用が浸透していなかったこともある」と述べた。
物流センター整備計画の段階について大嶺部長は、市が冷凍冷蔵庫を設置する考えもあったが、港運会社側が商品管理の補償や責任を持てないなどの意見があり、保冷を使用するリーファー電源を整備した経緯を報告。今後については、「港運会社が自社のリーファーコンテナで対応する計画だったことや、県内で港湾管理者が冷凍冷蔵施設を設置・管理する事例がない」とした上で、実情を鑑みて市が設置することが望ましいかどうかは前向きに検討するとの姿勢を示した。