外部委設置へ条例改正 市教委、校内いじめなど重大事態対応に第三者調査

 宮古島市(座喜味一幸市長)は、学校内でのいじめなど重大事態の調査のため、「市立学校重大事態に関する調査委員会」が設置できるようにする条例改正案を16日に行われた経済工務委員会で採決した。調査委員会は市教育委員会から独立する外部委員会で、問題発生時の調査に透明性を担保することが目的という。条例は21日から始まる市議会一般質問で審議されたのち、採決される。
 調査委員会は、①いじめ防止対策②いじめ防止対策法で規定される重大事態③学校でのセクシャルハラスメントやパワーハラスメント―などの調査や審議を所掌する。「重大事態」は、いじめにより児童などの生命や財産に重大な被害が生じる疑いがある場合や、児童などが長期間学校を欠席するおそれがある場合などを想定している。
 調査委員会は教育委員会から委嘱された5人以内の委員で組織され、①学識経験者②医師③弁護士④その他教育長が必要と認めるもの―で構成される。調査委員会は常設されず、重大な問題が発生した際に教育委員会が調査委員長に召集を依頼する。
 市教委の担当者は「これまで市教委は学校で発生する重大問題に対応する組織が無かった。問題が発生してから組織を立ち上げていたのでは遅いので、条例の改正を提案した」と話した。

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