ループバス8月利用実績 平均乗降者数が3倍
観光地や宿泊施設などを循環して結ぶ宮古島ループバスの実証運行を行っている総合商社の双日によると、8月(10日~31日)の1日当たりの平均乗降者数は335人と前年同期の110人から3倍に増加した。利用実績は市民370人、島外利用者等が7010人で計7380人。新型コロナウイルス感染症の行動制限がなくなったことで観光客が増加する一方、レンタカーやタクシーなど2次交通の不足もあって予想を上回る伸びとなった。
増加の要因について▽夏休みシーズンにおける観光客の増加▽観光客の増加に伴うレンタカー、タクシーの不足▽市内ホテル等との連携による利用促進▽旅行代理店による乗車券の取り扱い│を挙げ、「観光客が本格的に戻り、2次交通の不足もあって予想より多かった。認知度も上がっている」という。ホテルは6施設と連携しており、宿泊客の利用が増えている。8月の入域観光客数推計値は7万8140人(市観光商工課発表)で前年同月比85・55%と大幅に増加した。
時間帯別の利用実績では「吉野海岸行き」では午前10時20分が630人と最も多く、「北小前行き」では午後4時20分の678人が最多となっており、「午前は家族連れが海岸や観光地へ行き、夕方は観光地から戻る人や市街地の飲食店へ行く人が多いと思う」と説明した。
9月は台風11・12号の相次ぐ接近で運休し、平均乗降者数は低下している。「秋以降は中高年の団体が増えてくるので代理店への周知、連携に取り組みたい」と話している。
ループバスは市の観光循環バス自走化実証事業として委託を受けた双日、中央交通、宮古協栄バス、八千代バス・タクシーなどが実施。実証運行を重ねて2025年度には補助金に頼らず民間負担100%での自走化を目指す。今年度は北小前を起点に島の南西方面を経由して夏季ダイヤ(8月10日~10月31日)は吉野海岸、冬季ダイヤ(11月1日~2月28日)は東平安名崎を折り返すルートで運行する。