ウグイス嬢から花束をもらい、笑顔を見せる玉城氏 =那覇市の教育福祉会館

勝利に歓喜の輪広がる 玉城デニーさん「信頼と希望に感謝」

 【那覇支局】米軍普天間飛行場の辺野古移設問題を最大の争点とする県知事選で「反対」を訴えた現職の玉城デニーさん(62)が2回目の当選を果たした。辺野古移設に県民が改めて「ノー」の民意を示した。玉城さんは大勢の支持者らと何度も握手し、当選の喜びを爆発させながら、「誰1人取り残さない沖縄の実現、貧困問題だけでなく、県民の暮らし、生業を支え合うことや平和、誇りある豊かさ、米軍基地問題を解決に向けて取り組んでいく」と強い決意を示した。
 那覇市の教育福祉会館には、午後7時ごろから、支持者が集まり、テレビ画面に目を向け、開票速報の発表を待ちわびるように目をやり、腕時計に目を向けるなど落ち着かない様子で開票の行方を見守った。投票が締め切られた午後8時ごろ、早々と玉城さんに当確の速報が流れると会場は喜びに包まれた。玉城さんは拍手の嵐の中、笑顔で応え、支持者とバンザイ三唱やカチャーシーで喜びを分かち合った。
 玉城さんは「身に余る県民の皆さんからの信頼と希望を託していただいたことに感謝する」と述べ、「長引くコロナの影響で大きな打撃を受けた経済の回復から成長に向けた施策を前進させ、県民の経済を循環させるための沖縄21世紀ビジョンを合わせた振興発展の取り組みを進めていきたい」と県経済の回復を進めると力を込めた。
 弱い立場に置かれている人や十分なセーフティネットが構築されていない人に対して、「あらゆる世代、段階においてしっかりとした医療と暮らしを提供していきたい」と決意を示し、「イデオロギーよりアイデンティティ、誇りある豊かさ、平和だからこそ沖縄」を実現するために「辺野古新基地建設断念、オスプレイの配備撤退、普天間の閉鎖・返還などの基地問題の解決を図る」と強調し、「1㍉もぶれることなく、県民と思いを共有し、政府に解決を求め、自らも発信していきたい」と話した。
 仲里利信後援会長は「玉城さんの人柄や政策の実現や継続が評価された」と喜んだ。

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