老朽化により建替えられる市総合体育館

新体育館の用地選定へ 3候補地視察し採点

 宮古島市教育委員会(大城裕子教育長)は17日、市役所で、第1回新総合体育館用地選定委員会を開いた。雨漏りの常態化など老朽化が進んでいる総合体育館は建て替えが決定しており、候補地として▽現在の場所▽前福運動場内▽カママ嶺公園内―の3カ所が挙がっている。事務局から選定理由などの説明を受けた委員らは現地を視察し、60点満点で各候補地を採点した。26日の第2回委員会で用地を決定し、市議会9月定例会に関連予算を提案する予定。

新体育館の第1回用地選定委員会が開かれた=市役所2階大ホール


 現在の総合体育館は1984年建築。台風による一部の屋根崩壊をはじめ、外壁天井の剥離や雨漏りの常態化など老朽化が進んでいる。市はことし2月に建て替えに向けた基本計画を策定し、補助金について関係機関と調整中。
 建設候補地としてJTAドーム前や宮古島警察署隣も上がっていたが、委員会までに3つに絞り込んだ。選定基準の考え方は①市民の利用に便利でわかりやすい②敷地面積が確保できかつ公有地である③防災施設として災害対応に支障がない④建設施工しやすい敷地形状であること―。
 敷地面積は現在の場所が約1・3㌶、前福運動場内が約2・3㌶、カママ嶺公園内が約1・5㌶。現在地と前福運動場の近くには市民球場や陸上競技場、多目的屋内運動場が立地する。カママ嶺の近くには市営球場とテニス場がある。
 安全性・防災性の比較では、3候補地とも津波浸水や土砂災害の危険区域外だが、いずれも緊急輸送道路とは未接続。現地と前福の近くにはヘリポートとして利用可能な陸上競技場があり、カママ嶺は宮古病院に隣接している。
 3カ所とも既存施設を解体する費用がかかるが、現在の場所で建て替える場合解体費に補助が出る。前福では整地工事を行う必要があり、カママ嶺の場合はスケートパーク上補助金を変換する必要がある。
 現地視察後、各委員が3つの候補地を①敷地概要②利便性③安全性・防災性④事業の経済性⑤まちづくり・中心市街地との関係⑥事業の効率性―の観点からそれぞれ10点、計60点満点で採点した。
 26日に開催予定の第2回委員会で集計結果を発表し、建設予定地を決定する。市議会9月定例会に提出する補正予算に、基本設計に係る予算を計上する予定という。

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