県議会に31項目要請 美ぎ島美しゃ市町村会
【那覇支局】宮古、八重山地域の5市町村で構成する「美(か)ぎ島(すま)美(か)しゃ市町村会」(会長・中山義隆石垣市長)の首長らが9日、県議会に赤嶺昇議長を訪ね、「離島の子どもたちの移動に対する負担軽減への支援」など31項目からなる要望書を手渡した。そのうち、共通8項目、宮古島市5項目、多良間村4項目となっている。赤嶺議長は「課題が山積しているのは知っている。毎年のセレモニーで終わらないようにしっかり相談していきたい」と答えた。
共通項目は▽離島の子どもたちの移動に対する負担軽減への支援▽離島における石油製品価格低減への支援▽沖縄振興公共投資交付金(ハード交付金)の確保▽GIGAスクール構想をはじめとする学校におけるICT化の推進▽水道事業への予算配分▽離島の移動・輸送の不利性に対する永続的な支援▽一般公共海岸の保全および適正な管理▽海面利用ルールの確定―の8つ。垣花和彦市企画政策部長は「県分のハード交付金の減額は生活基盤に影響するので、従来の金額の確保をお願いしたい。離島の不利性は永続的なものなので、継続できるような制度の創設を国に要請してほしい」と話した。
宮古島市関係は▽離島に住む癌患者の医療にかかる負担軽減▽日常生活自立支援事業への支援▽前浜海岸の侵食に対する調査と対策の実施▽県営宮古広域公園の早期整備▽平良港のさらなる機能拡充に向けた支援―の5項目。下地康教県議は「前浜海岸の侵食がひどい。前浜はリゾート地なので景観を損ねない護岸工事が必要だと思う。広域公園も進ちょくが芳しくないので、しっかりと進めてほしい」と話した。
多良間村関係は▽美しい海浜景観の保全▽普天間ターミナル建替工事▽農業農村整備事業▽水道事業の広域化―の4項目。伊良皆光夫多良間村長は「老朽化した普天間港ターミナルの改築、地域単位の水道広域化ではなく、離島単位でもできるようにお願いしたい」、國仲昌二県議は「多良間の水道事業の広域化、普天間港の老朽化は検討しないといけない課題。議会としてもしっかり取り組んでいく」とそれぞれ述べた。
赤嶺議長は「(現場とここでは)ギャップがあるので、議会もしっかりやった方が良いと考えており、直接、現場に行くことが大事だと考えている」と話した。
要請は県に対しても行われ、照屋義実副知事が対応した。